「ねぇ涼太…昨日、翔太と喧嘩したの?」
朝食を全て食べ終えたショウタが、洗い物を手伝いながら…そう言った
「えっ…何でそれを…」
「俺と翔太は繋がってるの。翔太の目で見た物事は、全部俺も把握してる…」
ショウタは…宮舘が洗い終わった食器を受け取り、丁寧に拭いていく
「あれは、ちょっと誤解があって…。別に翔太に言った訳じゃ…」
「俺と入れ替わったんだと思ったんでしょ?それなら、スグに追いかけて行って…そう翔太に言えば良いのに…」
呆れた様にそう言うと…
宮舘は、難しそうな顔をする
「人を好きになると…色々と、難しい事も出てくるんだよ…。まぁ…ショウタにも好きな奴が出来てみれば、俺の気持ちも分かると思うぞ」
自分に自信の持てない、今の自分が…何を言っても意味がない…
せめて翔太にだけは、情け無い姿は見せたく無いと…今まで精一杯に、やって来た
それが裏目に出たのか…最近、いつも失敗ばかりで…良い加減、自分が嫌になる
「ねぇ…涼太」
「ん?」
ショウタの拭いた食器類を、元あった場所に戻しながら…
宮舘は背中を向けて、返事した
「あのさ…翔太やめて…俺にしない?俺となら、こうやって言い合いだって出来るだろ?だから、お互い楽だと思うんだよね…」
ワザと明るくそう言うが…本当は怖くてしょうがない
「だから…何度言ったら分かるんだ…。俺の相手は翔太だけ…」
そこで初めて振り返った宮舘は、ショウタの顔に驚いた
辛そうに沈んだ表情は…今にも泣き出しそうに見え、一瞬怯む
「お前…もしかして、本当に…」
慌てて、取り繕おうとするが…
「もう良い!俺、ちょっと出掛けて来る!」
手に持っていた布巾を、宮舘に投げつけ
ショウタは1人で外に飛び出した
「馬鹿…。涼太の馬鹿…」
ブツブツ文句を言いながら。街中を歩く…
変装も何もせず飛び出したせいで…何度かファンに声を掛けられたが
今は、そんな事に構っていられる程…冷静では無い
「?」
突然、スマホが着信を告げ…開いてみると
一通のLINEが届いていた
「………」
そこに、感情のままに打ち込んで送ると
相手から、すぐに折り返しの電話が掛かって来て…会う事になった
コメント
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❤💙も応援したいけど、ショウタも応援したい🥺

実は、ショウタではなくて・・翔太だったのでは⁉️⁉️
