テラーノベル
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バイクのエンジン音が静かな住宅街に響く。
運転するのは
岩本照。
その後ろに、
向井康二。
💛「落ちんなよ」
低い声。
康二は少し迷ってから、そっと岩本の腰に手を回す。
その瞬間、心拍が跳ねたのはどっちだったか。
バイクは走り出す。
🧡「どこ行くん?」
ヘルメット越しの声。
💛「んー?康二の望むところまで」
冗談みたいに言う。
🧡「かっこよ!!w」
本当は、どこまでも連れて行きたい。
いや、このままお前を連れ去りたい。
街を抜けて、橋を渡る。
夜景が広がる。
🧡「うわー!きれいやな!!」
そう言いながら、涙を流す。
風に紛れて、岩本が言う。
💛「今は何も考えなくていい」
💛「ただ、楽しめ」
康二は少しだけ笑う。
🧡「優しいなあ、てるにぃは」
お前だから優しくしてるだけだ。
──────────────
人気のない場所でバイクを止める。
エンジンを切ると、急に静かになる。
康二はヘルメットを外し、少し俯く。
🧡「今日は帰ってこないって…」
彼の話。
💛「心配すんな」
向井の頭に手を置く。
“俺なら悲しませないのに”。
康二は笑うけど、目はどこか寂しい。
抱きしめたい衝動にかられる。
“お前が欲しい”
ぐっと奥歯を噛みしめる。
💛「そろそろ帰らないとな…」
そう言うと、
康二の表情が一瞬、曇る。
俺は見なかったふりをし、
康二に、そっとヘルメットを被せた。
帰り道ーー
康二は少し強く掴まる。
その体温が背中に伝わってくる。
次第に、康二の頭が岩本の背中に触れる。
寄り添うように。
でも岩本はスピードを上げない。
ゆっくり、確実に、家へ向かう。
ちらっと後ろを確認すると、
顔は俯いたままだった。
マンション前。
🧡「今日はほんまにありがと、てるにぃ」
💛「ちゃんと休めよ…」
💛「元気のない康二は、見たくない」
🧡「うん…」
康二が降りる。
背中を向けて歩く姿を、ヘルメット越しに見つめる。
エンジンを吹かす。
夜風が強くなる。
💛「……好きだ」
その声は、排気音にかき消された。
つづく。Next🧡💜
コメント
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ひかるー💛💛😭 かっこいい!自分の気持ち押し付けないところも素敵✨ こーじも惚れちゃうよね でも困らせないようにしたんだね🥹