テラーノベル
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帰りの電車。私は上機嫌だった。
散々コケにされてきた私が、あの三重グループに引き抜かれるなんて……。
今までの苦労がようやく実った。
くさやは散々私をコケにし、脳筋ゴリラは腰巾着のくせに調子に乗りおって……。
私に散々怒鳴り散らしてた毒キノコ社長も、会社のことでなんとかしようとしているが……。
もうあの会社は終わりだ。
これからもっとどん底に落ちるだろう。
だが、私の人生は薔薇色だ。
小田君か……。
私を昔振った女からのお願いだった。
友三さんとは学生時代仲が良かった。
だが、友三さんは施設育ちの無口で根暗の小田をいつも気遣っていた。
私は振られて友三さんは小田と付き合って結婚した。
それからしばらくしてから連絡があった。
あの根暗と結婚した友三さんから息子に会社を紹介してほしいと。
複雑な気持ちだったが、適当な案内をして彼は入社した。
だが、今は私の同志!
成績以外で落ち度がないのに、私と同じで散々な目に遭わされたんだ。
現状成績は悪いが、環境が変われば彼も変われるだろう。
最終的な判断は三重さんだが……。
それに他の社員は何かと癖の強いのが多い。
引き抜きに誘うなら小田君が適任だ。
そういえばトイレに行った時、たまもちゃんがいたな……。
ヘルプで来てたことを知らなかった。
相変わらず元気で良い子だ。
知ってたらたまもちゃんも指名してたのに。
またお話ししたいものだ。
駅に着いた。
家でお楽しみのあれが待ってる。
早く帰ろう。
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#ミステリー
鬼霧宗作
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みおん
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コメント
5件
ああ、この回の主人公、なんとも言えない小悪党感があって面白かったです。散々コケにされてきた相手にざまあみろって思う気持ちはわかるし、でも友三さんと小田君の話になると急に苦さがにじむのが、人間らしくて良いなと思いました。それでいて最後は「たまもちゃんにも会いたかった」っていう、ちょっとした優しさが混ざるから、憎めないんですよね……。家で待ってる「お楽しみのあれ」が何か、気になりますね (笑)。