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町で、休憩することに。門をくぐる…前に、呼び止められた。
「あの…」
「はい?」
「ああ!やっぱり!皆さん!」
「どこかでお会いしました?」
「王に伝言をさせていただいた者です。」
「あ〜。あのモンスター襲撃のときの!」
「そうです!それで、今回は王から伝言を預かっています。」
「なんですか?」
「あなた達に会いたいそうです。家で待ってると仰っていました。」
「そうですか。ありがとうございます。」
と、言うわけで、王様に会う。
「おー!よく来てくれた。」
「どうも。」
「ここに呼んだのは、新たな本を発見したからなのじゃ!」
「新たな本?」
「何の本です?」
「これじゃ。えーっと、確か、昼と夜の魔法について。と、書かれていたはず…あれ?読めない…古語読解!…あれ?」
「それ…異能力…ですよね…」
「夜月殿。読めるかの?」
いやいやいや、読めません読めません!
「読めま………あれ?読める……」
「え??夜月の異能力は異能力無効化だったはずじゃ…!」
「夜月殿。もしかしたら、異能力無効化だけでなく、『略奪』の異能力も持っているかもしれないぞ。」
「略奪…」
「その名の通り、相手の異能力を奪う能力だが、残念なことに、相手の異能力は、残り続ける。自分にしか得がない異能力じゃ。」
異能力無効化は自分達に利益が、相手に不利益が生じて、略奪は自分だけに利益が生じる…強すぎない?
「それで、その本にはなんて書いているんだ?」
「ちょっと!火蹴!」
「大丈夫。えっと…『昼と夜の魔法は、全ての魔法が使える。ただし、昼は夜が、夜は昼が使えない。』だって。」
「え…強すぎない?」
「もはやチートだな。」
「チートって?」
「ずるいって感じだっけ?私達の世界の言葉。」
「ふ~ん。」
「魔法、習得したほうが良いよね?」
「そうだな。」
「そうじゃ。夜月殿。すまんがこれも読んくれんか?実は、古語読解があっても読めないんじゃ。」
「だったら私に読めるはずが…………え??日向、氷水、来て。」
「こ…これは…」
「日本語…だね。」
「王様、これは、私達の世界の文字です…。今も使われているので、古語ではないんです。」
「なるほど…だから読めないんじゃな。」
ざっと目を通す。
「あ…ここ…」
「ん?」
「えっと…『A月B日。魔王を封印した。すると、周りのモンスターが全て消えた。魔王を封印したのに戻れない。いつになったら戻れるのか…。』」
「ちょっと待って。魔王が居なくなったら、モンスターが消えるの!?」
「もしかして…ずっと、魔王は封印されてなかったってこと?」
「一体誰が封印を…」
「人間…しかいないよね…。」
「んなこと考えても意味ない。」
「そう…だね。流海の言う通りだね…考えても、分からないよね…。」
「魔法の習得、しよっか。」
「そうだね。」