テラーノベル
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合宿二日目。
夜練習前。
「ボール一箱足りねぇぞー。」
烏養コーチの一言で。
「月島。」
「国見。」
「取ってきて。」
「「……はい。」」
嫌そうな顔をした二人は体育館倉庫へ。
ガララ……
「暗。」
「帰りたい。」
「まだ入って三秒。」
「もう十分。」
「……ボールどこ。」
「知らない。」
カサッ。
「……。」
「……。」
カサカサカサッ。
「「……………………。」」
視線が一点に集まる。
そこには。
黒く。
速く。
テカテカした。
“アイツ”。
「「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」」
ダダダダダダダダダダダダダダダダダッ!!!!
「うわっ!?」
「月島!?」
「国見!?」
体育館へ飛び込んできた二人。
しかし。
もう遅かった。
理性は。
置いてきた。
-–
月島「……………………。」
国見「……………………。」
二人、ゆっくり向かい合う。
月島がそっと頷く。
国見も頷く。
「「……来たね。」」
影山「何が。」
月島「終焉。」
国見「始まり。」
月島「終わりの始まり。」
国見「始まりの終わり。」
「「つまりゴキブリ。」」
黒尾「つまりじゃねぇ。」
月島、突然体育館の真ん中でターン。
「イヤァァァァァァァァァァン!!!!!!」
国見「キャーーーーーーーーーーッ!!!!」
月島「お姉様ァァァァァ!!」
国見「月子ちゃぁぁぁぁん♡」
月島「今日の私はラズベリーの香りなの♡」
国見「やだぁ♡アタシはしょうゆ♡」
月島「しょうゆは香水じゃないわよぉぉぉ!!」
国見「固定概念って、よくないわ♡」
「「オォォォォホホホホホホホホホ!!!!!」」
木兎「何これ楽しそう!!」
赤葦「木兎さんは行かないでください。」
-–
突然。
月島が床を指さす。
「…………いる。」
国見「ええ。」
月島「心に。」
国見「概念として。」
月島「ゴキブリは。」
国見「哲学。」
月島「違う。」
国見「じゃあ冷蔵庫。」
月島「惜しい。」
国見「惜しかった。」
「「アハハハハハハハハ!!!!!」」
日向「何一つ惜しくねぇ!!!」
-–
月島、急に腕を広げる。
「フハハハハハ!!!!」
「我が名は!!」
「ダーク・ツッキー・オブ・ジ・アルティメット・エンドレス・ゴキブリ・スレイヤァァァァァァァァァ!!!!」
国見、片膝をつく。
「お会いできて光栄です……。」
「私はァァァァ!!」
「プリンセス・クニミ・マダム・オブ・デラックス・ウルトラ・スペシャル・ゴキブリ協会名誉会長!!!!」
月島「長い。」
国見「ありがとう。」
月島「褒めてない。」
国見「照れる。」
「「フォーーーーーーーーーー!!!!!」」
及川「英ちゃぁぁぁぁん!?!?!」
岩泉「帰ってこい!!」
-–
国見、突然月島の肩を掴む。
「聞いて。」
「今日の体育館。」
「丸い。」
月島「そうだね。」
国見「四角い。」
月島「そうだね。」
国見「つまり三角。」
月島「天才。」
「「アハーーーーーーッ!!!!!」」
影山「会話になってねぇのになんで成立してんだ!!」
-–
月島「ねぇ。」
国見「なぁに?」
月島「ゴキブリってさ。」
国見「うん。」
月島「五文字。」
国見「違う。」
月島「え?」
国見「気持ち。」
月島「……。」
国見「……。」
「「深い。」」
菅原「浅い浅い浅い。」
-–
月島、急に床へ寝転ぶ。
「私は床。」
国見も寝転ぶ。
「じゃあ俺天井。」
月島「会いたい。」
国見「物理的に無理。」
月島「泣いた。」
国見「笑った。」
「「人生ーーーーーーッ!!!!」」
西谷「意味わかんねぇぇぇぇ!!」
-–
その時。
武田先生が新聞紙を持って静かに前へ。
「みなさん、少し失礼しますね。」
バシィィィン!!
シーン……
ゴキブリ、討伐。
「…………。」
「…………。」
月島と国見がピタッと止まる。
十秒。
二人同時に顔を見合わせる。
「……。」
「……。」
「「…………え?」」
日向「戻った!!」
影山「急に正気。」
国見「え、あの。」
月島「違います。」
国見「違うんです。」
月島「今のは。」
国見「ストレッチ。」
影山「どこが。」
月島「表現力の向上。」
及川「何を表現したの!?」
国見「ゴキブリへの恐怖を……。」
月島「全身で。」
武田先生「……。」
烏養コーチ「……。」
黒尾「……。」
木兎「俺もやってみたい!!」
赤葦「やめてください。」
その瞬間、体育館中から一斉に声が飛ぶ。
**「「「絶対やめろ!!!!!」」**
それ以来、合宿中に倉庫へ行く係を決めるたび、月島と国見だけは光の速さで壁際まで後退し、「僕ら今日、床係なんで」「俺、空気担当なんで」と意味の分からない言い訳をして全力で逃げ続けた。
コメント
22件
あと、名前が長いwww
黒く、速くて、テカテカしたやつ笑笑笑
Gが出たら性格がめっちゃ変わる人だ