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執着と強欲の違いも少ししかないのにも関わらず、その少しの違いも大きく描いてくれるから創造力をいい意味の無駄で頭を使って楽しく、 そしてタイトルにも書いてある、「あなただけの」と言う意味もここに繋がっているので深い裏の話を読んでいるみたいで面白かったです🎶 みどりくんの発言は少し🧣も知らない裏の言葉が隠してそうな言い方で考えるのも面白い。それにそれが分かるのは作者様しか分からない最後まで
最終回です
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rd視点
コンちゃんからの連絡を聞いて、みどりのいる個室に入ったはいいけど…
「ラダオ…クン…」
…この際、なんでもいい
みどりのために、何が出来ることしないと
こんなにしんどそうな彼を見て、放置して自分だけ考えてるなんて、想像すらしたくない
「…みどり」
軽く声を掛けてみたけど反応は返ってこない
これが、みどりの為になるのかわかんないけど
ガバッ
全てを包み込むように、俺は魘されているみどりを抱きしめた
「大丈夫だよ。俺はみどりの味方」
「ラダオクン…?」
「みどり。声も舞も好きだよ。ねぇ、もしもみどりが悪になったら、俺も悪になろうかな?」
悪になろうかななんて言ったけど、俺の覚悟はそんな生ぬるいものじゃない
みどりが悪になるならば、俺はそれを超える悪になる
執着ってやつ、だね
ひとつ言い訳していいならば、
俺はオークションでみどりを買った
みどりに対しての責任がある
総統としても、買主としても
「ゴメン…無理シチャッタ」
ほんっっとにこの子は
「俺はお前を信じてる。みどりが無理したのはそりゃあ説教したいけど…。みどりが俺の元に帰ってきてくれたのはとっても偉いよ」
そういうとびっくりしたのかずっと俺の顔を見つめている
「なぁに?褒めが足りない?
みどりはほんっっとに頑張ったよ。いい子!」
「ウン…!」
俺の執着なんて消え去るように、この時間は
穏やかで、この俺の気持ちは無くしたほうがいいのかもね…
「…俺ノ舞ハ、全部ラダオノモノ、ダヨ? 」
…俺の気持ちってそんなにわかりやすい?
全て見透かしたような瞳に、言い訳なんか今更できなくて
「ねぇ、すごい我儘言っていい?」
「ウン、イイヨ」
こんなこといっていいのかなぁ
緊張する
「みどり…。俺の為だけに、舞って…?」
心の中に渦巻いていた執着は、思っていたより短い言葉に纏められ、自分の口から出ていった
そう、俺が言いたかったこと
本当は自由にするべきってのはわかってる
だけど、そう思うには遅すぎた
いや、遅すぎるも早すぎるもないかもな
最初っから、執着していた
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md視点
らだおくんに買われたあとに言われた、心を奪われたっていうやつ
らだおくんがそういうように、俺も彼らの瞳に心を奪われた
らだおくん。俺を買ってくれて、名付けてくれて、優しくしてくれた人
「ごめん。これは執着心ってやつ」
彼のその心が執着だと言うなら、俺の心は強欲、かもしれない
みんなが俺のことを大切にしてくれてるってわかってるのに、それよりももっと役に立ちたい、甘えたい
こんな思い、俺が持っちゃだめでしょ?
まさに強欲、かもね
「ラダオクンハ、俺ノ大切ナ人ナノ。俺ノ舞デラダオクンガ安心デキルナラ、喜ンデアゲルヨ」
らだおくんは俺の舞を過大評価し過ぎだと思う
俺の舞でらだおくんが少しでも安心できるなら、俺の舞なんて今すぐにでも捨てる
それに、俺は舞だけじゃないって思ってる
俺の存在を認めてくれる彼らなら、舞が無い俺も認めてくれるって、信じてるもん
「みどり…」
そう俺の名を呟いた彼は、苦しそうな、嬉しそうな複雑な顔をしていた
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rd視点
俺の舞を喜んであげる、その言葉を聞いた瞬間、俺の顔はひどく歪んだのを感じた
自分でもこんなに顔に出るなんて思ってなかった
みどり自身に枷をつけてしまったのが悲しくて、辛くて
俺の思いを受け入れてくれたのが安心して、嬉しくて
「ラダオクン。俺ハ、舞ダケノ存在?」
「違う…。それは絶対に。みどりの全部に惹かれたの 」
「ジャア俺ノ舞ハラダオクンニ、アゲル!」
みどりの思惑がわかったとき、俺は思わず涙を流してしまった
そんな俺をみてみどりはくすくすと笑い、いつもとは逆に、俺の頭を撫でた
「ラダオクンハ執着心ナラ、俺ハ強欲ダヨ」
意味がわからず聞き返してしまう
「強欲…?」
「俺、ミンナガ大切ニシテクレテルッテ、ワカッテルノニ役ニ立チタイノ、」
そんなの、
「そんなの、強欲なんかじゃない。俺の黒い執着よりも、もっと綺麗で、」
「ジャアコレハ? 俺ネ、モット甘エタイノ。
ラダオ、甘ヤカシテ…? 」
可愛い、純粋にそう思った
余裕そうな表情の裏には、怯えが隠れていて、
俺はそんなの強欲なんかだって思わないけれど、
「…みどり。愛してる。みどりが嫌がってもずっとずっと、甘やかしちゃうよ?」
「イイノ!ソレガイイ。俺モ、ラダオクンノ為ニ舞ウノ!」
みどりはにこにこしていてご機嫌さん
かわいいなぁ
いつか言えたらいいなぁ。好きだよって
お互いの感情なんてわかんないけれど、みどりになら伝えられる気がするの
待っててね
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cn視点
ふふっ。よかったね
2人は確認作業が無いと安心できないぐらいに不器用で、お互いの存在を探し続けるぐらいに不安になっちゃうけど、こうやって1つずつ乗り越えていけばいいと思うんだ
俺たち運営はそんな彼らを見ながら、幸せに生きていくの
みっどぉもらっだぁも。前よりも笑顔が自然だし、増えたよ
いつか2人が付き合ったときは、お祝いしなきゃね!
そのときはみんなも、ね!
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俺は、あなたのためだけに、舞うの
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あとがき
やっと書き終わった~
今回の主役は2人ですが、コンタミさんもサブ主役のような感じです
2人は完全に自分の執着、強欲を許したわけではありませんが、お互いを許しあっているので安心してます
みどがらだの為に舞う番外編…書きたい…