テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
ライブ当日。会場はペンライトの
赤、水色、黄色、オレンジ、ピンク、紫
メンバーカラーが混ざりあった虹色の光で溢れていた。
莉犬は体の痛みをアドレナリンと、メンバーへの愛でねじ伏せていた。
ステージ裏で彼は莉犬はなーくんと最後の抱擁を交わした。
[莉犬くん。今までありがとうそしてごめんね]
なーくんの声は震えていた。
[なーくん泣かないでよ。ありがとうはこっちだよ最高のリーダーだよ。]
ステージに上がると、歓声が彼らの体を飲み込んだ。
莉犬は、その光景を脳に焼き付けた。
アンコールでのMC曲メンバー全員が莉犬くんへの感謝を伝えた。
るぅとは泣きすぎて声にならず、ころんは強がって笑いながら涙を流していた。
ジェルは優しく、さとみは不器用な笑顔で
莉犬への思いを語った。
莉犬はマイクを握りしめた。
[みんな本当にありがとう!すとぷりの莉犬としてすごした時間は、俺の人生で最高な宝物です!]
[みんなが、俺の生きる意味でした!]
その言葉は、嘘じゃない。
彼の命そのものからの叫びだった。
最後の曲[これからも、ずっと]
をテーマにした未来への希望の歌。
[どんな壁も乗り越えて僕らは進むよ]
莉犬のソロパートが響いた瞬間
会場そのものがそこ声に込められた魂の響き
に圧倒された。
それは病と戦い[今]を生き切ろうとする莉犬の生命の炎だった。
歌い終わった瞬間、莉犬は意識が遠のくのを感じた。
しかし、莉犬は倒れなかった。
力いっぱいの笑顔をメンバーに向けた。
さとみと目が合った。
さとみは[よく頑張った。]と唇だけで伝えた。
ライブが終了し、ステージを降りる。
莉犬は誰にも見られないように隅の壁に寄りかかった。
[…やった…よッ]
莉犬の体は限界だった。
次の瞬間莉犬は、そのまま意識を失い、静かに崩れ落ちた。
メンバーは駆け寄る。なーくんはすぐに救急車を呼ぶ。
るぅと泣き叫び
さとみは震える手で莉犬の手を握り続けた。
病院の集中治療室。
メンバー達は、医師から告げられた残酷な真実に、ただ涙を流すしかなかった。
[莉犬くんは俺たちに最高の未来を残すため病気の事を隠し、命を燃やし切ったんだ。]
メンバーの目には最後の笑顔とドームを照らした赤いペンライトが焼き付いていた。
莉犬の目が覚めることはなかった。
莉犬は、メンバーの未来と、ファンへの愛という最も美しい形で、約束通り
[一ヶ月を最高に]
生き切り静かに旅立った。
残されたメンバーは、莉犬の意志を胸に莉犬が残した
[これからもずっと一緒]
という曲を、涙を堪えながらそして笑顔で
歌い続ける事を誓うのだった。
莉犬の声は、メンバーの心の中で、
永遠に響き続ける。
コメント
3件
やば、泣く。 最高やったで、めっちゃ。うん。 語彙無さすぎてもったいない。 分かる?伝わって (何言っとるか分からん) 言葉に出来やへん美しさ。 めっちゃ好きやった。この作品!
おお!!感動だー!!!