二人は満月が差し込む海を眺めていた。
「美優ちゃんがムキになるのは分かるよでも叔父さんが心配させる程俺は過ちを犯したんだ。」
「私は龍也さんと居たい誰にも邪魔されない場所へ行きませんか?」龍也は俯いた。
「俺も美優ちゃんを幸せにしたいよ!」美優は抱きしめた。
「車乗せてください。」
「分かったドライブしようか。」美優を車に乗せて走らせた。
「龍也さん誕生日いつですか?」
「8月8日だよ。」美優はスマホでメモった。
「もうすぐですね。」
「そうだよもう46になるんだ。」龍也の言葉に一瞬不安が過ぎったが「恋愛に年の差なんて関係ないですよ。」と豪語した。
「美優ちゃんは若いのに強いよね。」美優は少し作り笑いをした。
「そんなことないですよ。」二人はコンビニで弁当を買ってベンチに座って食べた。
「私海の家辞めて看護師学校に行くんですよ。」
「美優ちゃんならできるよ。」龍也は美優の肩をポンと叩いた。
「美優今そんなおっさんと付き合ってるんだ。」美優の元カレがやってきた。
「美優ちゃん彼氏居ないって言ってたじゃない。」
「黙っていてごめんなさい実は5年程付き合ってた彼氏が居て些細な言い合いで別れて。」龍也は美優を抱き寄せた。
「美優趣味悪いよな。」
「おい美優を傷つけて何だよ。」元カレといがみ合った。
「二人共やめて輝どっか行って。」
「チッやな女。」美優を突き飛ばし元カレは去って行った。
「ひでぇ奴だな。」龍也はお姫様抱っこして車に乗せた。
「すみません。」
「謝らないであんな奴と別れて正解だよ。」美優を自宅まで送った。
「ありがとうございました。」
「受験頑張ってね。」美優のデコを寄せてキスをした。それからは二人の関係が少しずつ散り散りになっていった。年が変わり「看護師学校に受かった。」と電話で知らされた。
「おめでとう。」龍也は一言だけ言って電話を切った。
数時間後美優から「会いたい。」とLINEがきた。
「ハチ公前で待ってる。」と返信した。
「久しぶり。」美優は見違える程大人になっていた。
「すっかり良い女になったな。」龍也は美優の頭を撫でた。
「そう?龍也はだいぶ老けたね。」二人は亀裂した関係を修復できるか不安だった。
街で流れるメリージェーンの歌詞が二人の今の状態を反映させる。
「叔父さんが好きな曲だ。」
「そうか何か懐かしいなぁ久しぶりにディナー行くか?」美優は首を横に振った。
「明日から登校だから。」龍也の頬にキスをして去って行った。龍也は「頑張れよ。」と呟いた。翌日美優から「学校が終わったから会える?」とLINEがきた。
「夕方まで仕事だから。」と返信した。「分かった終わったら連絡して。」とまたLINEがきた。仕事が終わり二人はハチ公前で落ち合った。
「ごめん仕事が長引いて。」
「良いよ龍也も忙しいし。」二人の絆がまた深まった。
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