テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
・こちらは二次創作です。ご本人様には関係ありません。
・この作品はnmmnを使用しています。
・裏社会パロです。
・作者は関西人ではないため、不自然な関西弁も見逃してください。
・コメントでは伏せ字を使うようにしてください。
・他の方々の迷惑になりますのでアンチなどはご遠慮ください。
・なにか問題があれば削除します。
以上のことを踏まえてお楽しみください。
時刻は0時を回った頃。
もう遅いのに提灯が次々に灯り、沢山の人々で賑わっている。
ここはとある繁華街。眠らない街。
屋台に群がる人々を、まるで猫のように躱しながら、1人の青年は歩いていた。
そのまま、彼は裏路地へと進んでいく。
たどり着いた先は、小さなバーだった。
カランカラン、とドアチャイムの音が響く。
客は2、3人ほど。
ほとんどの客は酔いつぶれ、カウンターに突っ伏して眠っていた。
「こんばんは」
そう声を掛けてきたのは、天、と書かれた布面を付け、橙色の着物を着た青年だった。
「ご注文はお決まりになられましたか?」
「……小龍、という奴の情報がほしい」
「…出せる情報なんかそんなないで?」
「それでもいい、金ならちゃんと払う」
「分かったわ……付いてき」
そう言って布面の青年は奥へと進んでいく。
もう1人の青年も、その後に続いていった。
案内されたのは小さな部屋だった。
ちゃんと小さなテーブルやソファーが置かれている。
周りの棚には分厚いファイルがこれでもかというほどぎっしり詰められている。
どうやらこちら側用の部屋らしい。
「小龍の情報やったな?」
「ああ」
「…ほんまにこれしかないで?」
布面の青年は1枚の紙をもう1人の青年に渡した。
_____________________________________________
名前 小龍 (本名かは不明)
性別 不明
年齢 不明
容姿 栗色のボブカットの髪。琥珀色の瞳。赤と白のボーダーシャツに黄色のオーバーオール。ブタのピンを付けている。_____________________________________________
「…代金だ」
青年はそう言ってアタッシュケースを机に置いた。
「まいど〜」
布面の青年に背を向け、立ち去ろうとした、その時。
大きな破裂音のような音がした。
視界が傾く。
何が起きているのか、青年には理解できなかった。
布面の青年の方を恐る恐る見る。
銃を、持っていた。
打たれた。そう自覚した瞬間、体を裂くような痛みが青年を襲った。
意識が朦朧とする中、布面の青年の声が聞こえた。
「いやぁ、悪いなぁ」
「でも俺等のこと嗅ぎ回っとるやつは消すようにしてんねんな」
「特にあいつのこと嗅ぎ回るやつは、な?」
同時に、視界が暗転した。
rbr視点
カランカラン、とドアチャイムの音が鳴り響く。
また客か、そう思ってカウンターに戻る。
「お、ロボロやん久しぶり〜」
そう言って手を振ってきたのは、栗色のボブカットの髪にブタのピンを付け、赤と白のボーダーシャツに黄色のオーバーオールを着た、琥珀色の瞳の彼だった。
「お、シャオロン久しぶりやな、お前こっち来てええん?」
俺も手を小さく振り返した。
「仕事のついでに来てん」
シャオロンは近くのカウンターの椅子に腰掛けた。
「ほーん………なんか飲む?」
「んー、ええや」
「お前の顔見に来ただけやし」
「………いやなんで黙んねん」
「あ、せや」
「お前のこと嗅ぎ回っとるやつおったけ消しといたで」
「まじかぁ…ないす」
「俺も気をつけんとなぁ……」
心底愉しそうな笑顔で彼は呟いた。
「まあ、バレたはバレたでおもろいんやけどなぁ」
「…聞こえとるで」
「げっ、トントンには言うなよ?」
シャオロンは人差し指を自分の口元に当てて言った。
「しゃあないなぁ…」
「じゃあそろそろ帰るわ」
「ん、またな」
小さく手を振って見送った。
さあ、後片付けせんとな。