テラーノベル
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狐ぇ…あんたの名前なんなん?…ま、狐だし…
🧣「そんなことが…」
☀️「とかいって、気づいてたことあったでしょ、飯綱くん」
🧣「まー…学園自体に危害が及ぶなら…みたいなことしか考えてなかったんだよ」
☀️「えぇ…」
🧣「無駄に殴ったら俺が殺される」
☀️「飯綱くん…」
サーカスでの一件を飯綱くんに話してみた。動物妖怪なんだし、何か気づいてたなら言って欲しかった…
🧣「サーカスか…」
☀️「?どうしたの」
🧣「いや…昔学園長に売られたんだよ」
☀️「何したのさ…」
🧣「別に。紅茶の茶葉全部きな粉にすり替えただけ」
☀️「じゃあ、前科が積もりまくっらんだね…」
イタズラの内容が小学生だよ飯綱くん。もう2人でお笑いコンビでも組んだ方が平和なんじゃない?
🧣「ま、サーカス団から速攻返却され…」
☀️「?飯綱くん?」
🧣「…なんでもない」
☀️「大丈夫…?」
🧣「あー…なんか、サーカスであったはずなんだけどな…思い、出せない」
🦊「おや、いいタイミングでしたね」
☀️「っっっお前!!!!」
🧣「晴明?!」
☀️「ヤバい、やつ…」
直感で分かる。ダメだ。でも、なんでここにいる?いいタイミング??
🧣「…?」
☀️「飯綱くんっっ?!」
🧣「あ、わりぃ…」
声を掛ければハッとするように鎌を構える飯綱くん。絶対おかしい。大丈夫じゃない。面識でもあるのか?
🦊「酷いですねぇ…私でも傷つきますよ?」
🧣「?!」
☀️「飯綱くん?!」
ソイツは、飯綱くんの構える鎌を自分の首に当てがって腰を抱き寄せている。飯綱くんも、反応できてない。やっぱり何かされた
☀️「飯綱くん!!」
🧣「っっち、」
🦊「ああ、待って。せっかくですし、ここで思い出しましょうか」
🧣「っ〜?!ぁぁぁ゛ぁ゛…?ぐ、ぅ…」
☀️「飯綱くん!!っっ飯綱くんに何をした?!」
🦊「少し、思い出すのを手伝って差し上げているだけですよ」
🧣「ぁ゛ぁ゛あ゛…」
☀️「なに、を言って…」
🦊「晴明様。今日は貴方に用はないのでお引き取りいただいて構いませんよ」
☀️「っこんの、」
退魔の力で…そう思ったけど、狐が飯綱くんを抱き寄せてるせいで使えない。飯綱くんにも当たる
🧣「ぅぁ…?!」
🦊「おや、思い出しましたか」
☀️「…?」
🧣「…お前、サーカスの…」
🦊「フフッッやっと迎えにこれました。遅くなってしまい申し訳ありません」
そういって狐が飯綱くんの顔に手を向けると、飯綱くんは気を失ってしまった。迎えに、きた?
☀️「どういう、意味だ…」
🦊「そのままの意味ですよ。それでは、晴明様」
☀️「おい、待てっっっ……。っっっっ飯綱くん…」
その日から、飯綱くんは僕らの前からいなくなってしまった
🧣「…」
🦊「貴方は変わりませんね…いや、髪色が変わってますね…黒も似合ってる」
横で未だに意識の戻らない秦中飯綱くん。そこまで強力な妖術はかけていないはずですが…
🧣「ん…?」
🦊「おはようございます。気分はどうですか?」
🧣「…どっかで会ったことあったっけか?」
🦊「…」
おや記憶を封じすぎましたか。私のことは覚えていて欲しかったんですが
🦊「ええ。お世話になりました」
🧣「そう、なんだ……。…………」
もう一回頭に手を当て、無駄に封じてしまった記憶の鍵を開けていく
🦊「こんなものですかね…起こしますか。待ち切れないですし」
🧣「ん…」
揺さぶってみると、秦中飯綱くんは割とすぐ起きた。この妖術はその後の後遺症的なもので寝る人が多い。さっきの様子から重いものだとばかり思ったがそいではないらしい
🦊「おはようございます」
🧣「お前は確か…イナリ、だっけか」
🦊「覚えていてくれて嬉しいです」
寝起きでまだ頭が覚めきらないのか、ボーッとした様子の秦中飯綱くん
🦊「ちゃんと、迎えにきましたよ」
🧣「…あれ本気だったのか」
🦊「もちろん」
あれ…彼がサーカスに売られてきた時の話だ。サーカスにいる時は本性を隠しているのでバカな妖怪たちに無駄に絡まれることが多かった。いつものように化かして…そう思った時、彼はそこへ来た
🧣「何してんだ寄ってたかって」
「ああ?」
🧣「その手、放せ」
「おいおい、こいつぁ俺らの女だぞ?」
🧣「バカなのか、お前ら。その人男性だぞ」
「は?」
少し髪を伸ばしていた時期だったので、女性に間違われることが多かった。今もホテルへ連行されようというところだった。いつもはこのまま着いていって、ホテルで適当に殺していたのだが
「ま…関係ねーよ…娼夫としてうろとばせばいいんだしな!!」
🧣「クズが…」
🧣「ったく…雑魚が。口ほどにもねぇ」
あっけなかった。あんだけいきがっておいて、16、7くらいのかまいたちにフルボッコにされ、伸びている。情け無いほどにも程がある
🧣「大丈夫か、あんた」
🦊「ええ。ご親切にありがとうございます」
🧣「お、おう…」
🦊「動かないでください」
🧣「ん?」
彼の顔には先ほどのチンピラの(多分)鼻血が飛び散っていた。助けてくれた義理でハンカチで拭ってやる
🧣「あ…すみません、ハンカチが…」
🦊「お構いなく」
🧣「でもそれ、結構いいヤツじゃ…」
まあ、調べたところ3000円ほどしていたが、先ほどのような連中から奪ったものなので別にどうでもいいが、相当気にしているらしい
🧣「えっと…って0が…3つ?!…後日弁償するのでどこに振り込めば…」
🦊「…では、このハンカチは差し上げます」
🧣「いや…貰えないですって」
🦊「交換、ということで貴方のハンカチをいただいても?」
🧣「いや…俺のハンカチなんて10数枚買わないと割に合わないというか…」
手強い。無駄に律儀だ
🦊「では、連絡先をお聞きしても?」
🧣「いや…ですから」
🦊「これでチャラにしていただけませんか」
🧣「あ、いや…その、…その程度で、よければ…」
スマホを操作しながらこちらへ向かってくる少年
🦊「…オレ…?」
🧣「あ…」
連絡先を交換…したが名前が『オレ』になっている
🧣「あ、えっと…は、秦中飯綱です…」
🦊「…字はお聞きしない方が?」
🧣「はい…」
やはり勉強が得意ではないらしい
🦊「…スマホの予測変換で出てくるじゃないですか。こんな感じでは?」
🧣「あ、あってる」
あってるのか心配すぎる。後でしっかり調べよう
🦊「…そうですねイナリ、と」
🧣「イナリさん?」
🦊「イナリでいいですよ」
🧣「イナリ…」
🦊「…秦中飯綱くん。必ず迎えに行きますので、待っててください」
🧣「…?俺一生サーカスですか?」
🦊「いえ。また、違う形でお迎えにあがります」
🧣「…うん。わかった」
絶対分かってないな…ただ、必ず迎えに行くことに変わりはない。しかし、彼の記憶は封印した。 かなり、都合が悪い。やることがまだあるのだ。計画が軌道に乗ったら、迎えに行けばいい
そして、今封印した記憶を戻した。 このタイミングで戻すことで自分との約束がより強く『秦中飯綱』という存在にまとわりつく。今、自分との記憶以外持ち合わせないのでより深く残るはずだ
🦊「秦中…いえ。飯綱くん」
🧣「なんだ、イナリ」
🦊「そうだ。私の漢字教えてませんでしたね」
少し、こだわりたい
🧣「『飯生』…え、コレでいなり?」
🦊「ええ」
どういう意味か、貴方はわからないでしょうけど
🧣「…」
🦊「どうかしましたか?」
🧣「…お前との、記憶以外、俺にはない。…一回だけ聞くぞ。何をした?」
気づかれた…普通状況整理に時間取るはずなんですが…動物妖怪がここまで厄介だとは。ただ、私は多分飯綱くんのこういう…常識はずれな思考に、行動に、存在感に夢中なのだろう。晴明様以来の興奮
🦊「…」
🧣「…何がおかしい?」
🦊「いえ…やはり貴方はこうでなくては」
🧣「っっ、なにし、…バタンッッ」
幻術。狐といえばこれだろう
🧣「…ぁぅ、…ぐ… 」
今や夢の中だ。暫くは起きてこられないだろう。ショーの準備と飯綱くんを迎えるための準備。かなり忙しくなるがそれでショーが良いものになるなら、それで飯綱くんが手元に置けるなら。安い代償だ。彼が学生時代のうちに化かし始めておいて正解だった。きっと深く刷り込めるだろう
🦊「さて…楽しませてくださいね、飯綱くん」
そうして、気を失い、悪夢に苦しむ秦中の手を取り踊ってみせた
あっっっはははは!テスト前日に2話投稿…やべぇ…
てか、倉橋さんとほぼ展開一緒や………
cpもつきた……おかわりいくかぁ
てか、えっちって見たいんですか?たかはし先生とか♡頭抜けてるんですけど…
コメント
5件
後もしたかはしT✖️秦中Tなら、猫化とか、、?
頑張ってください!次回も楽しみにしてまーす!!
えっちみたいです!!テスト頑張ってください💪