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side:shr.
近日発売のシングルの特典撮影をしていた。 撮影は順調に進み、無事撮り終えた。 控え室に戻ろうとすると風磨くんとケンティーはそのまま立ち話を、聡ちゃんとマリは 2人で仲良く写真を撮ってたので、俺はスタッフさん に挨拶をして1人で楽屋に戻った。 スマホでsnsを10分程確認していると、 突然、背後のドアが大きな音を立てて開く。
「ガタン!!」
声は出さなかったものの、音にびっくりして体が跳ねた。そしてその音の方向を見た。
「あ、しょーりいた…」
そこにいたのは聡ちゃんだった。
勝利いた って、何?俺探されてた?
それとも、誰かスタッフさんに呼ばれてる?
俺はよく分からなくて聡ちゃんに聞いた。
「え、俺呼ばれてる?」
…聡ちゃんはドアノブに手をかけたまま、
ドアに体重をかけながら息を整えている。
え、もしかして走ってきたの?
それって、俺呼ばれてたらやばくない?
結構急ぎの用事だったりして?
そのまま聡ちゃんが喋るのを待つ。
でも、なぜか一向に喋らない。
息を整えるだけ。要件を言って欲しい。
急ぎだと怖いから。そう思い俺は
立ち上がり、聡ちゃんにもう一度聞いた。
「俺呼ばれてる?」
…
「……心配した 」
聡ちゃんがやっと口を開いたと思ったら、
「心配した」の一言。
聡ちゃんは俯いたまま。…どういうこと?
どうして俺が心配されているのか。
考えてもわからなくて聡ちゃんに聞いた。
「え、なん…どういうこと? 」
動揺して言葉が詰まる。
side:so.
誰にも言ってない、言えない。
僕が、勝利を好きだって。
それに気づいたのは、勝利の顔をボーッと
眺めていると勝利がそれに気づいて、
こっちを向いて目を見て微笑んだとき。
今までに経験したことのないくらい、
ドキッとした。その瞬間に分かった。
…でも最近、勝利の様子がおかしい。
先週は勝利をご飯に誘った。勝利のオフの日は前々から聞いてたから、その日なら空いてるだろうと思ってメッセージを送った。
[しょーりー]
[今日ご飯たべにいきたいなー]
1分ほどすると連絡が返ってきた。
[ごめん]
[今日は予定がある]
…
…あ、断られちゃった。
……ん、よてい…?今日はオフじゃないの?
ふと疑問が生まれる。でも僕が聞き間違え た
だけかもしれないし。
[あれ、今日オフじゃなかったっけ?(笑)]
既読がつく。でも返事が遅い。
と思ったら、いきなり謎のスタンプが来た。
……あれ、話逸らされてる?
少しモヤモヤしたけど、流石に2回目聞くのも気が引けたから、自分もスタンプを送って会話を終わらせた。
その時の勝利は、いつもより冷たく感じた。
てっきり、勝利もいいよって言ってくれて
一緒にご飯食べに行って、僕がおいしーって
言いながら食べて、勝利も食べて、2人で笑いながら 楽しく過ごせると思ってた。
その日は家で一人になってしまった。
寂しくてビスを撫でる。ただ時間が進む。
昨日は楽屋で勝利の隣に座った。
好きだと気づく前は、隣に座ることなんて
当たり前の様に出来てたのに、好きだと
気づいてからは、前よりドキドキして
隣に座るのにも勇気がいるようになった。
勝利が隣に座る僕を横目で見て気づく。
でも、すぐにその目は勝利のスマホの元へ
戻ってしまった。……あれ、
いつもなら「今日の服かわいい」とか、
「これみてー」とか、
他愛ない話を してくれるのに。
その時の勝利は何も話してくれなかった。
それが少し悲しくて、僕は勝利に話しかけた
「しょーり、」
「ん?」
「今日の服かわいい」
「…ふっ、聡ちゃんもね」
笑ってくれた、久しぶりに。
……でも、目を見てくれなかった。
僕の服を見て、微かに口角を上げた、だけ。
それに、勝利の目は少し暗く見えた。
いつもとちがう、やっぱり何かあったんだ。
僕は勝利が心配で、つい聞いてしまった。
「しょーり」
「なーに」
「大丈夫?」
「うん、大丈夫だよ?」
苦笑い気味でそう聞くと、 勝利は大丈夫。
って、…うそだよ。ほんとに大丈夫な時は、
「え、なにが?」って少し間抜けな顔で
聞き返してくるから。
僕はもっと勝利が心配になってしまった。
勝利が好きだから、勝利の悩みを聞いてあげたい。でも勝利が言いたくないなら無理に
聞くことはしたくないけど、でも心配。
そうやって自分の中で自分の思いが色々と
重なってごちゃごちゃになって悩んでしまう
のが僕の癖。でもとにかく、勝利がなにか
悩んでるならなにか手助けをさせて欲しい。
そんな事を考えながらその日は終わった。
そして、今日。
今日は特典映像の撮影があるから、終わったら控え室で勝利に当たり障りのないように慎重に聞いてみよう。
撮影が終わって、マリが話しかけてきた。
「聡ちゃん!ここの背景キレイだからさ、写真とろー!」
「いいよー」
いつもの様に写真を撮る。
ふとカメラから目をそらすと、風磨くんと
ケンティーが楽しそうに立ち話をしてる。
あの2人、やっぱりいいなー。
そう思ったのも束の間。
僕はあることに気づいた。
勝利がいない。
普通なら、僕とマリが写真を撮っているときに混ざってきたりするはず。
どこ行ったの、しょーり。
「マリごめん」
「え、聡ちゃん!?」
大きめの足音を立てながらドアを思いっきり
開けて足早に部屋を出る。
「え、おい松島ー?」
風磨くんもかなりのドアの音に驚きながら
僕に話しかけてきた。ごめん風磨くん。
そう思いながら返事を諦め、ただ走る。
勝利はどこ。勝利、どこ行ったの。
頭が混乱したまま、どこに行ったか考える。
トイレも全部鍵が空いていて誰もいない。
廊下のソファにもいない。
他にもいろいろ探した。
もうわからなくなってきて、ヘトヘトに
なりながら控え室の扉を開けた。
すると、そこに勝利が座っていた。
「あ、しょーりいた…」
そっか、よく考えたら控え室に戻るじゃん。
頭がパンクして、こんなすぐ分かることに気づけなかった。完全に忘れてた。
…勝利が何か言ってる。でもごめん。
今、走りすぎて息を整えるので精一杯で
何も頭に入ってこない。とにかく、
勝利みつけられてよかった。でも、
なんで1人で戻っちゃったんだろう。
やっぱり、何かあったんだろうな。
「俺呼ばれてる?」
息を整えながら考えていたら、勝利の言葉が
耳を通った。
「……心配した」
思うより先に口から出てた。
side:shr.
「え、なん…どういうこと?」
「勝手にどっかいくから、さがしてた」
「…ご、めん。」
聡ちゃんの真剣な声に動揺してしまう。
…
沈黙が流れる。
俺から何か言おうと思って、口を開けようとした瞬間、聡ちゃんに先を越された。
「っよかったー、勝利いて…!笑」
「えっ、」
その瞬間に分かった、 聡ちゃん泣いてる。
俯きながら必死に堪えているのがわかる。
「聡ちゃ…」
「もー、先戻るときこれから言ってね…笑」
そう言いながら聡ちゃんは俺に背を向けて、
控え室を去ろうとする。
俺は聡ちゃんの手首を掴んだ。
「まっ…て、 」
「っ……」
聡ちゃんはただ無言で、顔を見せない。
聡ちゃんの肩を掴んでこっちを向かせる。
「あっ……」
聡ちゃんは涙でいっぱいの瞳で俺を見つめ
ながら、小さく声を 漏らす。
「ごめん、心配かけて」
「…っ…う……」
聡ちゃんの目線が下がっていく。
「っごめ……しょーり…悩んでるのに…
っめいわく…っかけて…っ……」
「…悩んでる?」
ずっと立っているので、とりあえずソファに
座らせて落ち着かせる。
「……落ち着いた?」
「…うん。」
「…悩んでるって、どういうこと?」
「しょーりが、最近ちょっと暗いなって
思う時があったの。」
「…」
「その、しょーりいつも笑ったときキラキラしてて、僕その笑顔好きだからずっと覚えてて、でも最近のしょーりの笑顔はなんか、無理してるなっておもって。 」
「…」
「あと、昨日、大丈夫?って聞いたら、大丈夫って言ったじゃん…?」
「…あ、うん…」
「あれも、ほんとに大丈夫なときはしょーり、なにが?って言うの知ってるから。
だから何か悩んでるなら力になりたいって思って。」
俺は黙って話を聞くことしかできなかった。
聡ちゃんが話す内容が、頭に入っては抜けていく。
でも、ひとつだけ気になったことがある。
俺の笑顔が 好き って言った。
多分、気のせいじゃない。
「気にかけてくれてありがとう」
「…しょーり、相談とかしないから笑」
「聡ちゃん、さっき俺の笑顔
好きって言った?」
「……あ」
そう一言喋った瞬間顔が真っ赤になる。
「ごめん言うつもりなかったんだけど…」
聡ちゃんは手で顔を覆ってしまう。
「…聡ちゃん」
名前を呼びながら手をどかしハグをする。
「っ…しょ……り…?」
俺はその瞬間に気づいた。こんなにも俺を
気にかけてくれるのは聡ちゃんしかいない。
聡ちゃんは俺をいつも見てて、たまに目が
合って2人で微笑み合うとき、可愛いって
何度も思った。この笑顔、好きだなぁって。
今こうしてハグしてる時も、体が小さくて
可愛いし、どうしてハグされてるか分からない所も可愛い。本人はかっこいいって言われたいらしいけど、どうしても可愛いと思ってしまう。きっとこれは恋だって。
ハグをしてすぐに気づけた。聡ちゃんも
きっと、俺と同じ。そう信じてる。
「聡ちゃん」
「…なに?」
「好き」
その魔法の言葉を口にした瞬間、
聡ちゃんは俺をぎゅっと抱きしめた。
「っ…すき…っうれしい…」
あ、また泣いてる。可愛い。
涙脆い所も可愛いなぁ。
「付き合って」
「っ…うん、ありがと…うっ…」
[後日]
side:shr.
俺は楽屋に一番に着いた。
適当に座ってスマホを見る。
すると、
「おはよー」
後ろから俺の好きな声が聞こえた。
振り向くと可愛い笑顔を俺に向ける聡がいた
「おはよ、」
聡は荷物を置いて俺の隣に座ってきた。
「隣しつれーい!」
「ふふっ、かわいい」
「しょーりもかわいい〜!笑」
なんて何気ない会話をしながら、
お互いスマホに目を向ける。
数分後、聡が口を開いた。
「しょーり」
「ん?」
「昨日のことなんだけど」
「うん」
「あのー…悩みごと」
「あ、あー…」
そういえば、聡の優しさが嬉しくて
つい抱きしめて告白しちゃったけど
聡の疑問に答えるのを忘れてた。
「まあ、悩みではあるね… 」
「やっぱり…?」
「うん、」
「それ僕聞いても大丈夫?」
「うん、聞いて」
「わかった、!」
「なんか最近寝れなくて」
「、なんで?」
「多分普通に疲労なんだけど、ここ最近は特に寝れない」
「そっか…、うーん」
「じゃあ僕マッサージしよっか?」
「え、絶対力弱いじゃん笑」
「いやいや!笑結構できるよ」
「…うーん、」
「あ、ごめんいや?」
「違う そうじゃなくて、」
「…うん、 」
「聡がハグしてくれたら治るかも」
「えっ、笑」
俺はそう一言呟いたあと、何も言わず
手に持っていたスマホに目を向ける
side:so.
ハグしてくれたら…なおる…って…
なに!?!?
やばい、かわいい…!!
しょーりかわいすぎる…!!!
でも、僕からハグするの…?
でも、それで治るかもって言ってたし…
…恥ずかしいけど、しょーりのため…
僕はしょーりの体に抱きついた
「…ふふっ」
しょーりが笑った…
「かわいいね、聡」
…え。
僕からしたらしょーりの方がかわいいよ…?
「…しょーりもしてよ」
「はいはい笑」
しょーりも僕を抱きしめてくれる
数秒後、僕は離れようとおもって
手をどかし体を引こうとした
その時
「…まーだ、」
「え、」
しょーりが離れようとした俺の体を
引き寄せて強く抱き締めた
「…っもう、しょーりかわいい…すき笑」
「…寒かったから、」
照れ隠しなのか、寒いとかいう言い訳を
言いながら僕の体から離れようとしない
すると
「…お邪魔しまーす」
後ろから誰かの声がした
僕は焦って体を引き離して振り返る
「あ、え、ふまけん…!?」
後ろには風磨くんとケンティーがいた
💙「…なんでぎゅーしてたの…! 」
ケンティーは目を見開いて僕たちを見る
💚「いやちが、あの、寒かったらしくて」
💜「暖房つければいいだろ笑」
❤️「そーちゃんさむいー」
しょーりは甘えた声でそう言いながら
僕に再び抱きついてくる
💚「ま…えぇ?」
💙「えーうそ、しょーりぎゃんかわ…」
ケンティーはスマホを取り出して
そんな僕たちを撮ろうとする
💚「ちょ、撮んなくていいって!」
あたふたしてると、もう1人
🧡「おはよー」
💚「マリ!たすけて!笑 」
マリちゃんがいい所で来てくれた
この状況をなんとかしてくれ…
そう思い助けを求めると、
🧡「えー、しょうりくんだけずるい!
僕もやる〜」
…なんて言いながら荷物を置いたマリちゃんが僕の方に来てもう片方から抱きついてくる
💚「も〜…どうしよ笑」
しょーりは抱きつきながら目瞑ってるし、マリちゃんまで抱きついてきたし、風磨くんは暖房つけてくれないし、ケンティーは僕たちのことずっと撮ってる。
でもたのしいから、このままでいっか
〖𝑒𝑛𝑑〗
読んでくれてありがとうございます
SZ夢小説はじめてなので暖かく見守っていただけるとありがたいです(TT)
(書き忘れましたが、勝利くんがオフなのに聡ちゃんのお誘いを断ったのは、勝利くんが流石に寝れなすぎてオフを使って寝たかったからです)