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星の英雄 ゲズとリオン

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星の英雄 ゲズとリオン

32 - 第番外章 「星を想うひととき、セレナの手記」

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2025年05月27日

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番外章「星を想うひととき 〜セレナの手記(修正版)〜」

――静かな夜。

神殿の片隅で、セレナはひとり、小さな光の端末を開いていた。

そこには「手記 No.23」の文字。彼女はそっと指を動かし、言葉を綴っていく。



【セレナの記録:手記 No.23】


記録時間:地球暦 〇〇年・夜、星の見える場所にて


ゲズと過ごす、何度目かの夜。

世界はまだ壊れかけていて、ルシフェルの脅威も消えていない。

だけど今夜だけは、胸の奥が、ほんの少しだけ温かい。


今日、私はゲズと――キスをした。

たぶん、生涯で忘れられない夜になると思う。


それが戦いの終わりじゃなくても、

それが勝利の証じゃなくても――


私は、確かに“彼”を想っている。



【あの背中に惹かれて】


あの日。

ひとりで雷をまとい、敵に向かって立ち上がった彼の背中を見たとき――

私は、ただの仲間じゃいられなくなった。


強くて、傷だらけで、それでも誰より優しい彼。


最初は「守らなきゃ」って思ってた。

でも今は、「この人と、生きたい」って思う。



【わたしにできること】


戦うことも、前に出ることも、私は得意じゃない。

それでもゲズが戦ってくれる限り、

私はこの手で、彼の背中を支えたい。


ゲズが黙ると、星が遠く感じる。

ゲズが笑うと、希望が近くに見える。


きっと、私は彼のことを……

ただの仲間以上に、ずっとずっと、想ってた。



【未来がまだ見えなくても】


戦いは終わっていない。

ルシフェルの影は、すぐそこにある。

けれど――


もし、すべてが終わったその先に“平和”があるなら、

私は彼と一緒に、小さな場所で暮らしてみたい。


静かな星。

やわらかい風。

そして、隣にはゲズがいてくれたら――


それだけで、私はもう、充分に幸せ。



(記録終了)


端末の光が消え、セレナは静かに空を見上げる。

星がまたたく夜空に、小さな祈りをこめて。


そして――

ゲズのそばに寄り添い、小さな声でつぶやく。


セレナ「……おやすみ、ゲズ。

明日も、そばにいるから」


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