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15 - 第15話<あたらしい恋4>

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2024年01月10日

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タブレットで常務の予定を確認してから、資料作成の為パソコンに向かってキーボードをタッチしていく。


昨夜は賢一が帰ってから泥の様に眠った為、今朝は頭がスッキリしている。

茂と別れたのも随分と前の事に感じる。


ロビーで茂を待ったが追いかけてきてはくれなかった、その時に連絡先からもLINEのトークルームからも茂の名前をブロックしてから削除した。



賢一は社長に同行で直行となっている。


「大島くんいるかしら」


誰かがボードに書いてあるように直行ですよと答えている。

総務の佐藤さん。

私はこの人が苦手だ。


入社当時は総務部総務課に配属され佐藤さんに仕事を教わっていた。

親切ではないが形通りの先輩という感じだったが、私が秘書課へ配置換えされることが発表されるとなにかと嫌がらせのような事をしてきた。

「秘書課に移るかたにはこれはいらないでしょ」と、私が使っている文具を目の前でゴミ箱に捨てたり、不要な書類のコピーを大量に取らされたりもした。私より2年上の先輩は24歳にもなって幼稚なことを繰り返していた。さすがにそれらの嫌がらせは他に人がいないときに行われたが、たまたま上司が見ていて彼女は厳重注意を受けたらしい、私は佐藤さんに興味が無かったので彼女の処遇を気にすることはなかった。

ただ、その後もこんな風に顔を合わせてしまうと、にらみ付けてくることはとても煩わしい。


「じゃあ大島くんが出社したら総務課に来てもらえるように伝えてね」


そう言うと、一度私をにらみ付けるとフロアーを出て行った。


「佐藤さんって、メールで用が足りることでも大島君には直接会いに来るよね。必死すぎて笑える」


「年下イケメンに必死にアピールとか独身アラサーが痛すぎる」


そんな会話が聞えてきて、私もアラサーで賢一より年上になる。

痛い・・・・か



今まで賢一を同僚としてしか見ていなかったから気がつかなかったけど、仕事も出来てイケメンとかって優良物件だったんだ。そんな人に2ヶ月だけどお試し交際とか・・・

ナニソレ!おいしいじゃない。


と言うことにしておこう、とか考えていたらデスク上の直通番号に見覚えのある携帯番号が表示される。


無視したいところだが、そんなわけにはいかないだろう。


ため息をついてから受話器を上げた。



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