翌朝 特殊部隊本部 リビングにて。「今日から新しく監視役になります!佐藤類です!よろしくお願いします!」
そう言った後、お辞儀をする類を見た薄い金色の髪をした青年 エイリスは本を閉じ、類を睨み付けた。
「で?何?どっかいけよ。」
彼の態度に唖然とする類。
唖然とする類の前に金髪のオッドアイの小柄な青年が来た。
「へぇー、君が新しい監視役なんだね!僕、ライナって言うんだ!よろしくね!」
「よろしくお願いします」
差し出された手を類は握り返したが、グイッと顔を近付けれた
「お前も未来見たいにノエルをいじめるなよ?」
「え?」
「兵隊さんを虐めたら王子が許さないから。」
「………」
「僕さ…ノエルが悲しむ姿もうみたくないの。あの時も…苦しんでいた… 」
「お前らは見て見ぬふり…楽しかった?」
黙っている類を見たライナは近付けていた顔を引き離し目が笑っていない笑みを浮かべた。
「んふふ!よろしくね!監視役!!」
「え、あ、はい……」
類の返事を聞いたライナは「じゃぁね」と踵を返し、リビングから去っていった。
無言だったエイリスは苛立ちながらも椅子から立ち上がりその場を後にした。
リビングに一人取り残される類。
そんな彼にある人物が後ろから声をかけた。
「あの…貴女が新しい監視役ですか?」
後ろを振り返ると、そこには橙色が混ざった金髪の青年がいた。
「はい。佐藤 類って言います。」
類の言葉を聞いた青年 ビトリアは目を輝かせた。
「!!僕、ビトリアって言います!よろしくお願いします!」
バッ!と勢いよくお辞儀をするビトリア。
「あの…お近づきの印にこれを…」
顔をあげたビトリアは類の目の前に大福が乗っている皿を差し出した。
「大福…?」
「はい!僕が作りまして…その…お近づきの印にどうかなぁと…」
(毒が入ってそうで怖い…)
類はそう思った。
相手は化け物たちだ。何を考えているのか分からない。
怪訝そうな顔をしている類を見たビトリアは慌てて口を開いた。
「毒とか入っていませんので!!どうぞ!!」
「ちゃんと『イオさん』に毒味をして貰いましたので、毒が入っていないのは本当です!!」
「本当?」
「本当です!!」
全力で頷くビトリア。
(……信じても良いのかな…)
悩んだ類は意を決して、大福が乗っている皿を受け取った。
「ありがとう。いただくね。」
「!!ありがとうございます!!」
ビトリアはまた勢いよくお辞儀をした
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