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猫になった君

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猫になった君

6 - 第6話 カコ①

♥

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2022年05月20日

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友達が欲しい……..



僕が幼い頃、たった一つだけの望みだった、

友達が欲しかったんだ



毎日そう思う、たったそれだけ



バン!!!


大きな音とともに

『帰ったぞ』


酷く不機嫌そうな声だ、お父さんが帰ってきたんだ



大体今は午前の3時だ、



『腹が減った、飯はまだか!』


父さんが怒鳴り散らす


僕に問いかける、母さんは今日出張の日だ


僕は殴られる、蹴られる、


父さんが帰ってくるまでに夕飯を用意できなかった





これが普通なんだ


僕が悪いんだ……


数十発殴られた、父さんはリビングに行って、タバコを吸い始めた


『とっとと飯作れや』


父さんは僕にそう言い散らす


僕は『はい、、、』と、答えることしかできない




数十分してご飯が出来上がった、

ご飯を作るのが遅いという理由でまた殴られた、

今度は首か、結構痛い、、、、、


『不味い、』


『味噌汁が薄すぎるんだよ、そう言って味噌汁の入っている鍋を僕に向けて投げつけてきた、そして殴られた、蹴られた、、


『もう飯は要らない💢、まずすぎる、外で食ってくる、部屋を掃除しておけ、』


そう言い残して、父さんは家を出て行ってしまった、体中が痛い、でもこれは、父さんを満足させられなかった、






僕が悪いんだ


『お腹、、、すいた、、、、』


父さんはもう2日も帰ってきてない、僕は家の水道水を飲んで生き延びていた、


『ガチャ』


『ただいまー』


この声は、母さんだ!


温かいご飯を食べた今日も僕は生き延びることができた



お父さんはいつも、キャバクラ?とか、ギャンブル?とかで家に帰ってくるのがいっつも夜中なんだ、そして、昼になると起きて、用意された昼ごはんを食べたらすぐに家を出て行ってしまう




三日後、


今日は僕の誕生日、今年もプレゼントはないんだろうな、あったとしても、お父さんに壊されて終わりだ、


朝起きる、お母さんががいる、今日は土曜日、お父さんはまだ寝ている、


『今日は水城の誕生日でしょ』


不意に母さんから言われたその一言、


『う、うん』

そう返事した、すると

『今日はね、水城の誕生日プレゼントを持ってきたんだー』


『本当に!やったー!』

大きな声というわけではない、すごく小さな声でそう言った、大きな声を出して父さんを起こすと、また殴られるからだ


来週の月曜日から幼稚園に行くことができる、友達ができるんだ、


家の中だけだった世界が、広がったような気がした






『はーい、みんな聞いてー!今日から、新しいお友達が来ることになりました〜!』


『立花水城くんです』


みんなから笑顔で迎えられる、おんなじ歳くらいの人たちが笑顔で僕を迎えてくれる、


『じゃあ、空いてる席は、あそこかな、じゃあ水城くんは昇華ちゃんの隣に座ってください!じゃあ、朝の会を始めます』


幼稚園はとても楽しかった、まずみんなで塗り絵をした、隣のしょうかちゃんと見せ合いっこした、次は校庭で遊んだ、とても楽しかったんだ


そのことをお母さんに話した、お父さんは今日も家にいなかったから、今ならたくさんお母さんに楽しかったことを話せる


でも、遊んだだけで、友達を作れたわけじゃない




しょうかちゃんと友達になりたいなぁ



この作品はいかがでしたか?

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コメント

1

ユーザー

今回は短めです、7話は長めになるかもです

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