テラーノベル
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中 人間
日が昇る寸前に自然の中で目が覚める、なんだか住宅街が騒がしい。
「誰かを、探してる?」
ここにいるのは危険かもしれない。
「ねえ、起きて!」
「、、、何。」
「住宅街の方で、誰かが人探しをしているの。私達捕まっちゃうかも。」
「森まで入ってくる奴はいないよ、まだ寝てよう。」
「ダメだよ、早く移動しないと。」
「面倒臭い。」
「またあの日常に戻っちゃうよ、それでもいいの?」
「、、、分かったよしょうがないな。」
何も話さず、ただ歩くだけ。
あんなにも心地良かった虫の声が脳裏に響く。
「ここまで来れば大丈夫かな。」
「うん。」
「随分と遠くまで来ちゃったね。」
「そうだな。」
「そういえば、まだ名前教えてなかったよね。私は立つ花に夏の妃って書いて立花夏妃。」
「立花、か。」
「ふふっ苗字呼びなの?貴方の名前も教えてよ。」
「俺は、、リゼ・ハルナ。当て字だと春の凪でハルナ。」
「可愛い名前だね、ハルちゃんって呼んでもいい?」
「、、、好きにしろ。」
その後も淡々と話した。
ハルちゃんの誕生日は五月八日で、年は中二、同い年だった。
家出して、もう戻れない場所まで来てる。
私の選択は合っているのかな。
中 エルフ
夢を見た。母親を手にかけた時の、全てが解放されたと思ったと同時に自分は犯罪者になった事実。あの時の選択は間違っていたのか、合っていたのか。
騒がしい声が聞こえる。
「起きて!」
誰かが人探しをしているらしい、ここは危険だからと離れる。
いつも陽気に喋るこいつが喋らない、怖いのか。
もう戻る事はできない場所まで来た時、人間の名前を教えて貰った。
立花夏妃と言うらしい。良い名前だと思ったが、本人は嫌そうだ。
誕生日を教えて貰った、八月十日らしい。もうすぐじゃないか。
自分達の選択が、不安を煽る。
これで合っている、これで大丈夫だ。
俺達は、間違っていない。
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