モブ男に
『同じ時間に同じ場所に来い』
と言われた。え、また殴られるの?
僕の顔が青ざめていくのが分かった
『ねぇ、山口。顔が青いんだけど』と言ってきた。『ううん。大丈夫』それは自分に言いかけるように言った。
学校が終わり放課後の練習に入った
先輩達も日向達も春高へ向けて気合いを入れていた。自分も気合いを入れなくちゃいけないのにこの後の事を考えると目の前のプレーに集中出来ない
日向もスパイクのキレがいつも以上に凄い。ここでまたみんなと差が開いてしまったなと思う
練習が終わり、皆が片付けに入っている時ツッキーが『今日は帰れる?』と聞いてきた。『ごめん今日も無理そう』と言うと『また用事?』と言うと『うん。そうだよ』と言った。するとツッキーから驚きの言葉がでた
『なら、終わるまで待つ』
その言葉に驚いた。怪我をしている姿を見られる訳にはいかない
『でもいつ終わるか分からないよ』
そうだ。今日はどれぐらい掛かるか分からない。だから帰って。お願い。
『あっそ。分かった』でも、 とツッキーが付け足す『何の用事?』何も答えられずに静かな時間が過ぎる
『い、委員会で話があるんだ💦』
言い訳が考えられず咄嗟に出てきた言葉を言ってしまった。絶対に怪しまれるよね…..
『分かった。じゃ、先帰る』納得してくれたのだろうか。でもツッキーの顔は完全に怪しんでいる顔だ。でも何とか乗り越える事が出来た
とうとう約束の時間が来てしまった。
昨日行った場所に着くとモブ男達がいた。そしてまた殴られる。昨日とは違って外から見えない場所だけを殴ってくるので良かった。と思った、
ハハ良かったと思うっておかしいなと思った。でも昨日と違うところは殴る場所以外にもあった。
『レギュラーメンバーじゃ無いくせに何イキってんだよ!!』『サーブしか打てないくせに』『月島にずっと引っ付きやがってキモイんだよ!!』そう言ってお腹を蹴ったり壁にぶつけたりを繰り返す。
今日も10分ぐらい殴った後満足したように笑いながら『明日も来い。』と言った。あー、これは長続きするやつだなと思いながら無言でモブ男達が帰っていく姿を睨んだ
『サーブしか打てないくせに』と言う言葉がずっと頭の中で繰り返されていた
僕は何も出来ないと分かっていた。だからサーブを極めたのに….努力を否定された気がして、悔しい気持ちと悲しい気持ちが心の中で渦巻いていた。
今日は、服で隠れてあるところを殴られるているのでお母さんにも心配されず、ご飯とお風呂を済ませることが出来た。明日は朝練が無いのでぐっすり眠れると思ったが、目が覚めなかなか寝付けないのでまた筋トレをした。30分もしない内に眠くなり早めに寝た
今日は、久しぶりに夢を見た
日向達や先輩方は楽しそうに練習をしている。でも自分だけ少し離れた所にいる。あの中に入りたくて走っても走っても追いつけない。これが『実力の差』と理解する。夢はここまでだ。
僕は早めに目が覚めた。
時間をみると夜中の3時。朝練がある日より早い時間だった。2度寝を試みるが出来そうにも無い。勉強でもしようかな。と思いながらさっき夢見たことを思い出す。自分ももっと努力すればあの中に入れるかな…….自分だって1人ぼっちは嫌だ。僕は長袖を来てお母さん達を起こさないように外へ出た。
だいたい何km走ったかな
外が明るくなって来たので急いで帰る事にした
朝食を食べ、今日は早めに家を出て学校に向かっていた。教室には誰も居なかった。自分の席に座りボーっとしていると急にガラッ。と音がする
僕はびっくりしてドアの方に顔を向けるとツッキーがいた。『今日は早いんだね』と言うと『うん』と一言。そして僕の後ろの席に座る
『ねぇ、僕に何か隠してるデショ』
唐突に聞かれて『えっ』と声が漏れる
すると『ねぇ、何隠してるの?』とツッキーが『最近様子がおかしいよ』
あー、ツッキーは僕をよく見てくれているんだな。と思う この際言ってしまおうか。自分は言おうと口を開いて時声が出なかった。口をパクパクしているだけで声が全然出ない
え、何で。と思いながら口をパクパクさせる。ツッキーも苛立っているようで『ねぇ、何が言いたいの?』と急かすように言う。『なんでも無い。大丈夫だよ』何故かその声は出せた。
ツッキーは『あっそ。』と言い、ヘッドホンを着け、音楽を聴き始めた。
きっと自分は誰にも頼ったらダメなんだろう
続き♡400
よろしくお願いします🙏💦
コメント
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初コメです! モブたちにいいます ならあなた達は何から何までできる完璧人間さんなんですか? できないからできる事を極めたのに何が悪いんですかぁ笑? 出来ないことを一生懸命やってできないより出来ることを極めた方が手っ取り早いですよぉ笑?
サーブ打てるだけでもすごいもん!山口!可哀想に!(ヨシヨシヨシヨシ)