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葉っぱ
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榎本くもり
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「え、夏祭り?」
放課後になって、『彼女』が来た瞬間、思い切って聞いてみた。
「友達多いから、今更誘っても遅いかなって思ったんだけどね」
言ってから少し後悔。
『彼女』は可愛いしいい子だから、もう誰かと約束してるにきまってるだろ。
なんで、行けると思ったんだ。
彼女の様子をチラッと覗いてみる。
、、、すごく目を輝かせていた。
「嬉しい!私も誘おうと思ってたんだぁ!!同じこと考えてたんだねぇ!」
嬉しそうにはしゃいでいる。
ウサギみたいだ。可愛いな。
「、、、そっか、ならよかった。あ、でも、幼馴染とかも一緒なんだけど、大丈夫?いやなら無理にとは言わないけど」
「別にいいよぉ!こういうのは大人数で言った方が楽しいからねぇ!幼馴染紹介してね!」
これで、『彼女』との夏祭りの約束ができた。、、、できてしまった。
まさか、いっしょに行けるとは。
夢のようだ。
「浴衣着ようかなぁ。ねぇねぇ、何着てく?」
楽しそうに笑っている『彼女』を見て、勇気を出してよかったなと、そう思ったのだった。
夏休み当日。
どうやら一番乗りらしい。
「お、お前が1番か!そんなに俺に会いたかったんだな〜」
『彼』がニヤニヤしながら近付いてくる。
「誘ったヤツがなんで1番じゃないのねぇんだよ」
じとっと睨む。
「てか、浴衣着てんだ。似合ってんじゃん」
「おぉ、ありがとう」
こいつに褒められることなんて、そんなにない。
少し照れるな。
「お待たせぇ〜」
カラカラと、下駄を鳴らす足音。
天使が来たのかと思った。
それくらい、浴衣を着た『彼女』は可愛かった。
「大丈夫、時間まだだよ。浴衣似合ってるね。桃色にしたんだ」
「えへへ、ありがとう!そっちも浴衣似合ってるよ!藍色いいねぇ」
褒められてしまった。
浴衣、着てきてよかったな。
「初めまして、こいつの幼馴染です。よろしく」
「あ、あなたが、、、今日はよろしくお願いします!」
二人がぺこりとお辞儀をする。
他の人達が来るまで、三人で話していた。
「よし、全員来たな!楽しむぞ〜」
『彼』の一言で、みんなが歩き出した。
「ねぇねぇ、何食べる?私かき氷食べたいなぁ」
「いいね。あ、あそこにかき氷屋あるよ。行こうか」
彼女と一緒にかき氷を食べる。
「ん〜!!美味しい!」
笑顔で口いっぱい頬張る『彼女』。
「あっ」
『彼女』が浴衣に氷を落とす。
確か、鞄の中にポケットティッシュがあったはず、、、
探そうと、手を動かした、その時。
「はい、これ使って。かき氷持つよ」
『彼』がウエットティッシュを差し出した。
「あ、ありがとう、ございます、、、」
彼女が素直に受け取る。
その姿を見て、鞄の中の手を引っ込めたのだった。
、『彼女』のお願いには弱く、つい了承してしまったのだ。
「お前の卵焼き寄こせよ。俺のミニトマトやるからさ」
そして今は昼休み。昼食の時間だ。
「はぁ?お前がミニトマト食べたくないだけだろ。無理」
「そこをどうか!おねがいしますぅぅぅ」
「無理なもんは無理」
いつもの幼馴染ノリで小競り合いをしている。
「ふふっ。二人ってやっぱ仲良しなんだねぇ」
いつもと違うのは『彼女』が居るということ。
「でも、意外だなぁ。『彼』君といると少しいつもと雰囲気変わるよねぇ。小学生?みたいな感じ」
「だろ?こいつ、いつもは澄ましてるくせに俺にだけ態度デカいんだよ。ガキ大将かよ」
「ちょ、二人とも酷くないか?」
三人でいるのは楽しい。
いつもより『彼女』と居られる時間が増えるのも嬉しい。
「ていうか、そんなにミニトマト食べたくないなら私食べるよぉ?野菜好きだし」
「え、マジ!?神様じゃん。じゃあ、お礼に卵焼き食べるよ?」
「それは『彼』君が卵焼き食べたいだけじゃん!」
たまに、本当にたまにだけど、なんだか辛くなる。
大好きな人同士が仲良くなってくれるのは、いいことのはずなんだけどね。
「どうしたのぉ?体調悪い?」
『彼女』がのぞき込んで聞いてくる。
「確かに、全然話してないもんな。大丈夫か?」
『彼』も心配そうな顔をしている。
あぁ、本当にやさしいな。二人とも。
「大丈夫。心配サンキュ 」
こんなの、大丈夫以外言えないじゃないか。
コメント
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第5話読み終わったよ〜!🌸 もうね、浴衣の彼女が天使に見えたシーンでだいぶやられた😭💕 それなのに『彼』がウエットティッシュ差し出す場面で、主人公が手を引っ込めちゃうところ…胸がぎゅってなったよ…。 三人でいるのは楽しいはずなのに、ちょっと切なくなるのもリアルで、次の展開が気になって仕方ない! 葉っぱさんの描く“好きな人同士が仲良くなる”の裏側の感情、すごく伝わってきたよ〜✨