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テラーノベル(Teller Novel)
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どうしたんだろう。

約2週間も幼なじみの笑可と連絡がつかない。

LINEのメッセージは未読。

でも、ようやく昨日LINEの既読はついた。

そして、今日の夜中いきなり笑可からLINEは来た。

「私、消えたいんだ。今橋の手すりに手をかけてる。ここから飛び降りたらPTSDから解放されるのかな」

いてもたってもいられず、慌てて家を飛び出して彼女がいるであろう川の橋まで走っていく。

限界まで足のスピードを高めていく。

超全力疾走で向かっていく。

景色が目まぐるしく駆け抜けていく。

橋にたどり着くと憔悴しきった笑可の姿があった。

「来てくれたんだ。2週間前、私は男2人に襲われたんだ。そこから人生が真っ暗で市販薬を飲みまくったりしてみたけど死ねなかった」

「笑可、キミの力になりたい。幼なじみだからさ」

泣き顔な君は表情をほころばせ「でも……やっぱり消えたいよ」と短く答えた。

オレはスピッツの魔法のコトバを熱唱して、その後フラカンの深夜高速(岡崎体育がカバーしてることで有名な)を歌い始めた。

「今は思えないだろうけど、生きていてよかったって思えるそんな時を笑可、君には味わわせたい」

オレは叫ぶような声で彼女に伝えた。

ホントは彼女を抱きしめながら、熱い言葉をぶつけたかった。

それでも今はやめといた。

「そんなこと言われたら死ねないな」

彼女と深夜の公園で何も話す気力のない彼女に対して飼ってた犬の思い出をひたすら話し続けた。

笑可も知っているその犬のことを偲んだ。

彼女を家まで送る時は岡崎体育さんの感情のピクセルを歌いながらわにさんのところで少し笑わせつつ、「明日でもそれか別の日にでもいつかゆっくり話そうや」と言って別れた。

彼女のハートのリズムを途切れないように、高鳴らせてみせる。

目の前の絶望なんてぶっとばしてやる。

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