お久しぶりです。
創作意欲が、出た。
みんな大好き同棲𝑨𝑲𝑰𝑻𝑶𝒀𝑨の短編です。
「ただいま。」
付き合いの飲み会のせいで、すっかり日付が変わってしまった。
耳の良い同居人を起こさないよう、なるべく静かに風呂場へ向かう。
手短にシャワーを浴び廊下に出ると、先程は気がつかなかったが、リビングの灯りがついている。
__冬弥、起きてたのか。
冬弥を子ども扱いしている訳では無いが、以前徹夜をし続けたせいで体調を崩したことがある以上、ほどほどにさせなければならない。
「冬弥、起きてんのか?そろそろ寝た方が…」
冬弥も明日は大学の講義があったはずだ。早く寝ないと朝が辛いだろう。
ドアを開けるとソファに座る冬弥がこちらを向いた。
「…彰人。おかえり、遅かったんだな。」
「おう、ただいま。そんなところで何して…って、酒のんでたのか?」
ローテーブルには数本の缶ビールとグラスが置かれている。冬弥は基本、打ち上げ以外の場面で酒をのまない。家で、しかも1人でのんでいるなんて初めてのことだった。
「ああ、なんとなく飲みたくなってな。」
「明日…というか今日も講義だろ、早く寝ないと、朝辛いぞ。」
「午前の講義が休講になったから大丈夫だ。」
冬弥は残ったビールを一気に飲み干すと、立ったままのオレにソファに座るよう促した。
いつもと違う様子の冬弥が少し心配になり、素直に冬弥の隣に座る。
「彰人。」
「なんだよ。」
「…さみしかった、と言ったら困るか。」
「……は、」
真剣な顔で名前を呼ばれ、身構えたのもつかの間。予想もしていなかったことを言われ、思わず変な声が出た。
「最近お互いに忙しくて会話も減っただろう、触れ合うことも、かなり少なくなった。だから今日、本当は彰人と一緒にいられるかもしれないと、少し期待していたんだ。…だが、それはかなわなかったから…せめて、彰人と同じことをしようかと、思ったんだ。」
「冬弥…」
珍しく1人で酒をのんでいたのはそういうことだったのか、と1人で納得した。
確かにここ1週間ほどは予定が立て続けにあって、2人でゆっくり過ごす時間がとれていなかった。
「悪かった、さみしい思いさせちまって。」
「いいんだ、今日の飲み会も、大切な付き合いだったんだろう。」
「それはそうだけど…付き合いよりもお前のほうが大事だろ。だから、悪かった。もうさみしいなんて思わせたりしねぇ。」
「ふふ、ありがとう。もう大丈夫だ。こうして、彰人が隣にいてくれるからな。」
冬弥はふわりと笑って、オレの肩にもたれかかった。
「…なら、よかったよ。」
「彰人……」
扇情的な目線に応えるようにキスをする。まだ足りない、と思ったのはお互いのようで、軽いキスを繰り返していたのがどんどん深いものに変わっていく。
「ん、ふ…♡」
「っは、…」
交わすうちにいつのまにか押し倒していた冬弥の頬を撫でると、目の奥がとろけたような気がした。
「ん…あきと、ねむい。」
「ったく、早く寝ないからだろ?ベッドまで運んでやるから、寝てもいいぞ。」
「すまない…ありがと…う……」
目を閉じてすぐに寝息をたてはじめた相棒の丸い頭を撫でると、彼が微笑んだような気がした。
「おやすみ、冬弥。」
おしまい!!!
色々書いてるので順次投稿します!
次は芸能パロの続きかリクエスト彰冬かイーゼンがあがる予定です。お楽しみに?
コメント
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ゆかげっちが書く彰冬大好きだから次回まで全裸待機しとくね♡