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それからだっけ。
俺は養子として新しい家に住むようになった。
養子として迎え入れてくれたのはおじいさんとおばあさんの家で2人はとても優しくしてくれた。
人の優しさに久しぶりに触れ暖かいものだと改めて知った。
俺はまた警察官を目指すようになった。
体の傷は少しずつ治っていっても、心の傷はまだ治らない。
それでも俺は警察になることを諦めない。
過去は消せない。
俺が父を殺した過去は消せない。
世間に報道されていなくともあの場面を見たナツメさんとネルさん、医者の人、そして殺した俺。
絶対に忘れることは無いだろう。
どうやらあの2人の警察官は他の街から派遣で来たらしく、会うことはなかった。
数年後俺は警察になった。
「らだお〜警察おめでと」
「あぁお前もなー」
「らだおはどこ行くんだ?」
「んーとね、ロスサントスってとこ」
「あーね」
「会いたい人がいるんだっけ」
「うん」
「じゃ頑張れよぉ!」
「あぁ!!じゃあな!」
「お久しぶりですナツメさん」
「久しぶりらだおくん」
久しぶりに会ったナツメさんはあの時と変わらない優しい声で俺に言った。
「おめでとう」
「全部ナツメさんのおかげです」
「いや、僕は何もしてないよ笑」
「そんな、笑」
初めての現場だった。
その日は春という割には暑くて変な天気だった。
「らだおくんッ!!」
上手く息ができない。
肺はこんなにも酸素を欲しがっているのにそれを邪魔するかのように喉が詰まる。
脳裏によぎる。
あの日、あの時起こった出来事。
鉄の匂いで充満した部屋。
手が気持ち悪いほどにベトベトで乾燥して洗い流せなかったあの状態。
あの光景が俺の体を締め付ける。
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