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視点変わるぞー!
おらふくん視点
おんりーの横で少しだべりながら歩く。そして手を繋いで1歩を踏み出した瞬間、自分の手から温もりが消えた。
比喩ではなく、ほんとに一瞬で手の感覚が消えたのだ。
「うえっ!?」
急いで横を向くと、、、、いない。さっきまで横で揺れていた髪1本さえ見渡らない。今まで何度もおんりーの死を経験してきたが、こんな経験は初めてだ。落とし穴もないし、何科に連れ去られた訳でもない。忽然と姿を消したのだ。
油断していた。
思わずぎゅっと手を握りしめ、俯く。
、、、落ち込んでいる暇は無い。
取り敢えずおんりーを探さなければ。
そう言い聞かせて顔を上げた瞬間
身体中が悲鳴をあげた。
「あがっ、、!?」
思わず崩れ落ちた。
いたいいたいいたい。
無意識に服を握りしめる。
なんだ、これ。なんで。いや、それよりおんりーを。
脳の奥底でかすかに声が聞こえる。
『ペアが消失しました。対象を転送します』
ペア?転送?何一つ分からない僕は、声に抗えずただ身を委ねた。
♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢
「、らふ、おらふ」
誰かが呼んでいる。目を開けると、視界にはただただ広い闇が広がっていた。
暗くて何も見えないが、雰囲気がお化け屋敷っぽくてやだな、なんてまだ少し寝ぼけている頭を抑えながら起き上がると、人影が見えた。ただ、よく見ると男のようだ。
「やっと目を覚ましたの?待たせないでよ」
ぼーっと座り込んでただ見つめる僕を見下ろしてくる黒いパーカーの男の子。声が高めだから小学生くらいだろうか。言動は冷たいが身長が低くてちょっと可愛い。まあフードのせいで顔は見えないが。
「えーっと、ぼく?ここがどこだか分かる?」
「こ、子供扱いするな!」
そういってハッとしたのか何度か咳払い(するふり)をしてこちらを向き直す。こっちが素なのか。
「では、説明してあげよう。ここは、、、 どこだろう?」
、、、やっぱり迷子か?疑いの視線を向けると分かりやすく慌てだした。
「いや、そういう意味じゃない!ただちょっと僕にも分からないだけで、、まあ、ここは死後の世界でも現世でもない場所、とだけ把握しとけばいい」
「ああ、僕の名前は言えないよ。秘密だ。まあ、そんなに警戒しなくてもいい」
「待ってね、つまりここは天国とかでもなくて、さっきまでいた現世?でもなくて、君の名前は言えない、と」
、、いや、何も分からんやん!今の所有効な情報が何一つない。
頭を抱えて座り込むと、男の子が背中を叩いてきた。
「そんなに落ち込むな。おらふには、ペア、おんりーのことで話すことがあるんだ」
思わぬ名前が出て、目を見開く。おんりー?
そのリアクションをどう捉えたのか男の子はフードから覗く口を微笑ませ話し始めた。
やばい、僕キャラが渋滞してきた。
おんりーちゃん辺り一人称俺にした方がいいですかね、、、?
ついでにこの子は完全なるわたしの性癖ですのでよろしく。
少しずつ終わりに近づいてる、はず!
頑張るぞー!