コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「陽だまりの道」
今日はきっといい日だ。なぜなら風が心地よいから。日差しに暖められて、柔らかくなったこの風を、マスクをずらして胸いっぱいに吸い込み深呼吸。気持ちも穏やかに、心地よくなってくる。その日がいい日である理由なんて、単純であればあるほど良いのだ。例えば、ご飯が美味しかったから。知っている人の誕生日だから。いつもより信号に捕まらなかったから。面白いお客様に出会えたから。月が綺麗だから。なんとなく思いつくだけでもこんなにある。人間関係や、自分を悩ませることはすぐに複雑になってしまう。だから、簡単に理由をつけて、とりあえず今日をいい日にしてしまおう。そうすれば、少し悲しいことがあっても、「そうだ、今日はいい日だから仕方ないね」と思えたりする。実際、それだけでなんとかならないこともあるが、明るい言葉で、自分におまじないをかけている。時として、簡単なおまじないに引っかかるぐらい単細胞でも損はない。言葉には魂が宿るものだ。夢を語るのにお金はかからないのだし、叶えたいことや希望を軽く言葉にしてみても良いだろう。軽く口にした言葉に芽が出て、つぼみになり、いつか花が咲くかもしれない。せっかく生きているのだから、私はできるだけ楽しく、自分も周りの人もこの世界も大好きでいたい。
「生きること」は「前を向くこと」。もがきながらでも、少しずつでも前に進むから、人は美しい。少なくとも、私が今まであってきた、前を向いて進む人やキャラクターたちは美しく、尊敬している。人が一歩ずつ進んだ道はその人にしかない人生になっていく。そしてその道に日が差し、道の端にある植物たちは生き生きと輝き、より暖かく、より鮮やかな道になってゆくだろう。平凡な人生か、色とりどりの人生か、決めるのは他人でもなく、他人と自分を比較して決めることでもない。いたずらに誰かを傷つけようとしたりしない限り、自分が良しとするなら良いのである。自分で良くないと思うなら、自分の中の良い方に進むだけ。確かに人は互いに支えあって生きているが、道は人それぞれだ。干渉する必要も、干渉される必要もない。自分を変えられるのも、救えるのも、幸せにできるのも最終的には自分自身。きっかけがどれだけあろうと、本人が決めなければ変わらない。逆に言えば、他人に人生の舵取りをされている状態は、自分の道を歩んでいない状態で、これはあまりにも勿体ない。だから私は自分で決める。私の道は、誰にも奪わせやしないのだ。
今がすべてではないけれど、今を大切に。
この一歩は、未来の私のために。未来の私は、過去の私を肯定するために。