テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
あれから数日が経ち、
ドッキリ、7日目。
今日でこの企画は終わりだ。
やっと、解放される。
🧡「……っ」
目薬をさして、視界を滲ませる。
呼吸を整えて、顔を伏せる。
(よし……)
コンコン、とドアが鳴る。
ガチャ——
💜「康二」
🧡(え、来るの早…)
顔を上げる間もなく、
深澤がすぐ目の前にしゃがみこんだ。
💜「……今日もしんどそうじゃん」
そっと、頬に触れられる。
拭うんじゃなくて、
涙の跡をなぞるみたいに、指が優しく動く。
🧡「え……」
💜「俺の前では我慢しなくていいよ」
💜「おいで」
ふわっと、引き寄せられる。
🧡(え、ちょ……近……)
優しい。いつもより、ずっと。
でも距離が、おかしい。
心臓が変な音を立てる。
💜「落ち着くまで、ここにいな」
肩を抱かれたまま、離してくれない。
🧡(今日、なんか違う……?)
——そのとき。
💙「おーい、いるって聞いたけど」
ドアが開く。
💙「……あー、やっぱり」
渡辺が入ってきた瞬間、
まっすぐこっちに歩いてくる。
💙「深澤、どけよ」
ぐいっと顎を持ち上げられる。
💙「こっち見ろって」
🧡「しょっぴー?……」
まっすぐ目を覗き込まれる。
💙「そんな顔、他のやつに見せんなよ」
親指が、涙を拭う。
💙「泣くのは、俺の前だけにしろ」
🧡(は……?え、なにそれ……)
ドクン、と心臓が跳ねる。
💜「ちょっと翔太、距離近くない?」
💙「は?そっちこそだろ」
空気が、ピリッと変わる。
🧡(いやいやいや、様子おかしいって……)
そのとき——
静かにドアが開いた。
🖤「康二」
目黒だった。
何も言わずに、隣に座る。
そのまま手を取られる。
🧡「……え」
包み込むみたいに、ぎゅっと握られる。
🖤「他のやつに触らせるな」
低い声が、すぐ近くで落ちる。
🖤「……俺がいるだろ」
そのまま、肩に引き寄せられた。
🧡(ちょっと待って……ほんまに待って……)
三方向からの体温。
逃げ場、ゼロ。
💙「おい、二人とも近すぎ」
💜「そっちこそ離れなよ」
🖤「……」
🖤「康二、こっち」
腕を引かれる。
💙「は?ふざけんなよ」
💜「何独り占めしてんだ」
左右から引っ張られる。
🧡「え、ちょ、いてて!」
逃げようとするもーー
💙「どこ行くんだよ」
💜「逃げようとしても無駄」
🖤「大人しくしなさい」
🧡「いやいやいや!!!」
思わず声が出た。
🧡「なんで今日みんな…こんなに距離近いん!?」
🧡「泣いてる人にこんな触る!?」
3人は一瞬、黙る。
——次の瞬間。
ふっと、視線が交わった。
💜💙🖤「……」
🧡(え、……今の、なに?)
ほんの一瞬の目配せ。
でも、確かに——“何か”があった。
🧡(え、どういうこと…?)
心臓の音がうるさい。
これは、ドッキリのはずなのに。
🧡(なんで俺の方が追い詰められてんの……?)
💜「康二、どうした?」
💙「また顔赤いぞ」
🖤「大丈夫?」
さらに距離が縮まる。
🧡「だから近いってば!!!」
声が裏返る。
3人は、どこか楽しそうに笑った。
——このとき、まだ知らなかった。
自分が“仕掛ける側”じゃなくて、
もうすでに——
“仕掛けられている側”だってことを。
つづく。
コメント
3件
私の心臓もバクバクですっ笑💗 え、急展開...?😇
うわ、第5話すごかった……!康二くんが仕掛ける側なのに完全に追い詰められてて、3人の距離感が一気に変わったあの空気、ゾクゾクしました。特に目黒くんの「俺がいるだろ」が静かな圧で良かった。最後の「仕掛けられている側」の一文で全部ひっくり返る感じ、続きが気になりすぎます!
みーぶる .
1,389
®
165
257
すのもの
422