ただ君を幸せにしたかった。

最終話

声が出せるようになりました。

やっとみんなにありがとう。って言えます。

でもまだ緊張しちゃう。

ちゃんと練習しないとだよね。

桃）よし、りぬリビング行こっか

赤）ぁ、まってっ、！

抱っこしようとしたらりいぬに止められた。

もしかして自分で歩きたいのか？

いやでも、足怪我してるしなぁぁ、

赤）さとにぃ、、ぁ、、ぁ、

りいぬが口をもごもごさせて下を向いている

なんだろう、？

赤）…ぁ、ぁりが、とぅ、！

桃）んんんっっ、、、、

赤）さとにぃ、？

桃）はぁ、かわいい、、こちらこそありがとうだよりぬ

赤）んへっ、ぁっこ、！

桃）抱っこしようねぇぇ

まずい、こんな調子だと他の兄弟たちに気持ち悪がられる

青）ぁ、さとにぃとりいぬくんきた、！

黄）りいぬだいじょーぶ、？

双子2人が心配しながら駆け寄ってきた。

りいぬはおどおどしている。

そんなりいぬに俺はこそっと耳打ちをした

桃）りぬ、がんばれっ

赤）…こくっ、

赤）だぃ、じょーぶ、

青）ぇ、

黄）いま、、

黄）りいぬ喋ったー！！！？！

青）うるさぁい、、、

黄）ぇ、え？！

声すっっごくかわいい！！天使！！

ころちゃんもそう思いません？！

青）思う、思うからぁ、、もう少し静かにして…

さとにぃは知ってたの…？

桃）いや、さっき出せるようになったから

よかった、声出せるようになって

ななにぃとじぇるにも見せようとりいぬを抱き抱えたまま歩く

その後ろに双子2人も着いてくる

りいぬの声がもっと聞きたいからだそうだ

桃）じぇる、！

橙）んー？

って大勢でどしたん、？

赤）じぇる、にぃ、！

橙）…喋った、？！

黄）あー、僕もるぅにぃって呼ばれたかったー！

青）そういえば、、

黄）りいぬ、るぅにぃ、って言ってみて！

青）僕も、！

赤）るぅにぃ、、ころにぃ、、？

黄）はぁー！かわいぃぃ、、

青）破壊力すごぃ、、

橙）いやいや、、いつ喋れるようになったん？！

桃）ついさっきだよ、まじかわいい

橙）ほんまに、想像してたのよりもかわいいわ、

最後はななにぃか、、

その流れで話もしたい。

桃）2人はここでおしまい

青）え、なんで、！

黄）僕もっと聞きたいです、！

桃）あとでな、

ななにぃと大事な話があるから

2人はしぶしぶリビングへと戻って行った。

桃）ふぅ、、ななにぃ、いる…？

紫）んー？どうぞー

桃）ななにぃ、あの、、

紫）さとみくんに、それにりいぬくんもどうしたの？

桃）あのねっ、りいぬが声出せるようになったの

紫）嘘じゃない？

桃）ほんと、！

紫）りいぬくんおいで、？

声出せるの？

赤）ぅん、！

ななにぃはびっくりしたあと、優しくりいぬの頭を撫でていた

紫）そっか、よかった、、

桃）これでりいぬは俺たちが怖いっていうことじゃなくなったでしょ、？

それに、りいぬも、、

紫）…ちゃんとりいぬくんの口から聞きたい

俺にも話してくれる？

赤）…こくっ、

ななにぃに話しました。

夢でお兄ちゃんと会ったこと。言われたこと。

俺の思い。みんなとこれからもずっと一緒にいたい。みんなが大好きなこと。

それと、、

赤）こんな、おれに、やさしくてくれて、

ありがとぉ、！

ちゃんと言えた。

ずっとありがとうを言いたかった人に、

紫）…話してくれてありがとうりいぬくん

りいぬくんの本当の思いがちゃんと聞けてよかった

俺ね、ただりいぬくんを幸せにしたかったの

やっぱり本当の両親の元で生活していた方が幸せだと思ったの

どんなに酷いことされても、一緒に居た時間が圧倒的に長いからさ

こんないきなり出会った俺たちよりも安心できると思って

あの日、りいぬくんの両親とお話したの

本当に引き取っていいか。

目の前にいるりいぬくんの両親は

「あんな奴産まなきゃよかった」

「捨てようと思っていたからちょうどいい」

などと言っていた。

許せなかった。

もうこのままりいぬくんと縁を切って欲しいくらい

でも、りいぬくんはどうなんだ。

もしこの両親が捕まっている間改心して愛情を思い出して、りいぬくんに優しくしてあげられたら

きっとりいぬくんは幸せになれるだろうか

それなら、ここで縁を切ってしまうのは可哀想だ。

だから俺は条件をつけた

2人は渋々承諾した。

紫）その条件をつけて引き取ったの

ごめんね、、隠すつもりはなかったんだけど言いそびれちゃってたね

もしママとパパが優しくなっても、俺は戻りたくない。

だってみんなが大好きだ。

お兄ちゃんもそう思っても許してくれるって言ってくれた。

紫）じゃあ、正式に家族になってくれますか、？

赤）うんっ、！

桃）やったー！！

紫）さとみくんが1番喜んでるし、笑

その後はななにぃがりいぬの両親と話を勧めて

家に行き、りいぬの荷物を持って帰ってきた

黄）りいぬと服お揃いの持ってたー！

青）僕だって持ってるもん、！

桃）でも、これ着れる…まだ着れるな

橙）りいぬちっちゃいもんなぁ、笑

赤）ちっちゃくないもん、！

いつかじぇるにぃのこと越すもん

黄）りいぬがおっきくなるところ見たくないです

青）うん、りいぬくんはこのままでいいよ、、

赤）なんでぇ、？

紫）でも新しいお洋服欲しくない？

桃）欲しいです！

青）さとにぃいっぱいあるでしょ、、

桃）違うりぬのだし

赤）ほしい、！

紫）よぉし！それじゃあいまから出発だ！

色んなことが起こったけど、

俺はいますっごく幸せです。

お兄ちゃんが背中を押してくれたからかな、

ありがとう。お兄ちゃん

これからも幸せになってみせるから、どうか見守っててください。

りいぬより。

赤）手紙、多く書きすぎちゃったかなぁ

桃）多い方が嬉しいよ、きっと

赤）えへへっ、そっか

赤）またね、お兄ちゃん。

ただ君を幸せにしたかった。