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147 - 第147話<絡み合う女性たち2>

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2024年02月21日

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宮澤萌子の場合


念願だったISLANDに入社して営業部に配属され、任されたのは営業部のエースである北山茂さんの補佐だった。


補佐といってもやれることはあまりなく、資料集めや頼まれた書類の作成くらいだがなんといっても北山さんは、イケメンで優しい。

毎日一緒に居て好きにならならいはずは無かった。


でも、北山さんを好きになった時には秘書課の豊田さんと付き合っていて、諦めるしかないと思っていた。


ある時、総務の佐藤さんがランチに誘ってくれて社内についていろいろな事を教えてもらった。

そして、北山さんはほんんとうは年下が好みだと教えてもらったのだ。

豊田さんは仕事もできて美人だけど、わたしの方がうんと若い。

一度寝ちゃえば何とかなるかもと佐藤さんにアドバイスをもらい、飲み会の時にうまく誘うことができた。


素敵な時間だったけど、北山さんは豊田さんが好きだからわたしとどうかなるつもりは無いと突き放されてしまった。


悲しかった


忘れる事ができなかった


佐藤さんに、もっと攻めていけばいいと言われて北山さんが残業をしているところを狙って給湯室で誘いをかけていたら豊田さんがやって来た。


でも、わたしは一度北山さんに抱かれている。

だから、豊田さんに勝った気がした。


豊田さんが別れると言って帰って行っても、北山さんは追いかけていかなかった。

だから、チャンスはあると思った。



北山さんは豊田さんが捨てたコンビニのレジ袋をゴミ箱から拾うと、何も言わずにデスクに戻っていく、慌てて声を掛けたが振り返ることすらしない北山さんの背中は、キッパリとわたしを拒絶していた。


数日後、佐藤さんに豊田さんが大島さんと浮気をしていたことを聞いた。

だから、あの時あっさりと北山さんに別れを告げたのかもしれない。


北山さんがかわいそうだと思った。

だから、ひどいことをしていた豊田さんの噂を広めることにしたのに・・・


わたしが営業部から総務部へ異動になり佐藤さんが使っていたデスクに座り、佐藤さんを頂点とした女子LINEからみんな抜けていき、新しい女子LINEが出来てそこで語られていたことは、わたしが知っている話とは違っていた。



豊田さんが颯爽と総務課を通過していく姿を盗み見ている。

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