___退屈だなあ。
今日も変わらない。 時間だけが静かに僕の事を見ていた。
……そのはずだった。
「___え?」
誰もいない聖堂。 何も無い協会。
僕だけだった場所。
だがそこには確かに、僕以外の熱が存在していた
・ ✿ ❀ ✿ ❀ ✿ ❀ ✿ ・
__一体、誰なのだろうか。
突如として現れたもう一つの熱は、この数時間、起きる気配を一切させずずっと眠り続けている。
輝く白銀の髪に、人間とは違う尖った耳。 身にまとっているものは豪奢で、さながら貴族のよう。
性別を超えた美、とでも言えばいいのか。 一目見ただけではまるで性別が分からないほど、美しい。 でも骨格からして、恐らく男だろう。
「あなたは一体、誰なんでしょうね」
誰かはわからない。
だけど、この熱が起きたとき、何かが大きく変わる。
そんな予感がした。
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