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#デジタルイラスト
る あ 。 @低浮
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る あ 。 @低浮
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#クロスオーバー
紫蘭
5,220
スタートーー!
朝の陽射しが帝丹高校の校舎を優しく照らしていた。
校門では生徒たちが笑顔であいさつを交わし、自転車置き場からはブレーキの音が聞こえてくる。
「おはよう、美月!」
「おはよう!」
白石美月は、肩から愛用のフィルムカメラを下げて校門をくぐった。
あの日――星見ヶ丘天文観測所での事件から数か月。
事件は解決し、日常は戻ってきた。
それでも美月は、写真を撮るたびに倉橋俊介の言葉を思い出していた。
「写真は、その瞬間を未来へ届ける。」
その言葉は、今も彼女の胸の中で静かに生き続けている。
⸻
写真部の朝
部室では文化祭に向けた準備が進んでいた。
壁には風景写真や人物写真が並び、机の上には現像したばかりの作品が広げられている。
「美月先輩!」
一年生の部員が駆け寄ってきた。
「昨日撮った夕焼け、すごくきれいでした!」
「ありがとう。」
美月は少し照れながら笑う。
写真を撮ることは、今では誰よりも大切な時間だった。
ふと窓の外を見ると、一羽の白いハトが校庭へ舞い降りる。
「……?」
次の瞬間、そのハトが飛び立つと同時に、窓辺へ一枚の白い封筒が落ちた。
「え?」
部員たちが集まる。
封筒には銀色の封蝋。
そして、月と星をかたどった紋章。
美月は静かに封を開いた。
中には、一枚のカード。
「白石美月様
あなたのカメラに眠る”星の記憶”を、三日後の満月の夜にいただきます。
どうか最高の状態でご用意ください。
──怪盗ファントム」
部室が静まり返る。
「か、怪盗……?」
「本物?」
美月は冗談ではないと直感した。
カードには、ほんのりとユリの香りが残っていた。
プロローグで美術館に残されたカードと、同じ香りだった。
⸻
校内は大騒ぎ
昼休みになると、その話はあっという間に学校中へ広まった。
「写真部に怪盗から予告状だって!」
「テレビに出るかも!」
廊下は野次馬でいっぱいになる。
教頭先生は頭を抱え、先生たちは対応に追われる。
「落ち着いてください!」
「いたずらの可能性もあります!」
だが、美月は胸騒ぎを覚えていた。
あの封蝋。
あの香り。
そして、「星の記憶」という言葉。
どれも偶然とは思えない。
⸻
放課後
部活動が終わり、美月は一人でカメラを見つめていた。
祖父から受け継いだ古いフィルムカメラ。
『漆黒のメモリー』で事件の鍵となった、大切な相棒。
「あなたに、まだ秘密があるの……?」
そっとシャッターを切る。
カシャッ。
心地よい機械音が部室に響く。
しかし、その瞬間。
「失礼します。」
低く落ち着いた声が聞こえた。
ドアの前に立っていたのは、一人の青年だった。
黒いジャケットに、シンプルなリュック。
整った顔立ちだが、どこか近寄りがたい雰囲気をまとっている。
「写真部はこちらですか?」
「はい。」
「僕は蒼真蓮(そうま・れん)。」
「新聞部です。」
青年は穏やかに微笑んだ。
「怪盗ファントムの予告状について、少しお話を聞いてもいいですか?」
⸻
新聞部の探偵
部室で向かい合う二人。
蒼真は予告状をじっと見つめる。
「紙質は高級コットン紙。」
「印刷じゃなくて銀インクの手書き。」
「封蝋は海外製。」
美月が驚く。
「そこまで分かるの?」
「新聞部は観察が仕事だから。」
そう言って笑う蒼真だったが、その目は鋭かった。
彼はカードの裏を指先でなぞる。
「……やっぱり。」
「え?」
「見えないインクで文字が書かれている。」
「えっ!?」
⸻
隠された暗号
蒼真はスマートフォンのライトをカードへ斜めから当てた。
銀色の紙に、うっすらと文字が浮かび上がる。
『月が沈む前に、最初の星を探せ。』
美月は息をのむ。
「暗号……。」
「たぶんね。」
蒼真は少し笑った。
「怪盗ファントムは、ただ盗むだけじゃない。」
「挑戦状を出して、相手にも謎を解かせるタイプなんだ。」
美月はカードを見つめた。
「最初の星……。」
その言葉を口にした瞬間、頭の中で何かがつながる。
「もしかして……。」
「どうした?」
「学校の屋上!」
「夕方、一番最初に見える星がある場所!」
蒼真は目を細めた。
「面白い。」
「行ってみよう。」
⸻
屋上
夕暮れ。
屋上には誰もいなかった。
西の空がオレンジ色に染まり、やがて藍色へと変わり始める。
美月は空を見上げる。
「あっ。」
一番星。
まだ薄明るい空に、小さく輝く一つの光。
その方向へ歩いていく。
すると、フェンスに白い封筒が挟まっていた。
「また……!」
封筒の中には、一枚の古い写真。
若い写真家と、一人の少年が笑顔で並んでいる。
写真の裏には、短い一文。
『本当の宝物は、レンズではなく、その先にある。』
美月が写真を見つめた、その瞬間――
「こんばんは。」
風が吹いた。
屋上の給水塔の上に、一人の黒いシルエットが立っていた。
黒いロングコート。
黒いシルクハット。
銀色の仮面。
月明かりを背に、静かに一礼する。
「初めまして、白石さん。」
「……!」
「あなたのカメラをいただきに来ました。」
美月は思わずカメラを抱きしめる。
蒼真が一歩前へ出た。
「あなたが……怪盗ファントム。」
青年は優雅に帽子へ手を添え、微笑む。
「ええ。」
「ですが安心してください。」
「私が狙っているのは、カメラではありません。」
「その中に眠る”真実”です。」
そう言うと、彼は一枚の白いカードを宙へ放り投げた。
カードが舞い落ちた一瞬の隙に――。
ヒュッ。
風が吹き抜ける。
美月たちが顔を上げた時には、給水塔の上から怪盗ファントムの姿は消えていた。
残されたのは、月明かりに揺れる白いカードだけ。
そこには、新たな予告が記されていた。
「満月の夜、時計が十二時を告げる時。
星の記憶を迎えに行く。」
静かな夜風が屋上を吹き抜ける。
美月はカードを握りしめ、夜空を見上げた。
物語はまだ始まったばかり。
怪盗ファントムの真の目的も、カメラに隠された秘密も、まだ誰も知らなかった。
⸻
――第一章 終――
次回・第二章「満月の予告」
満月まで、あと三日。
美月と蒼真はカメラに隠された秘密を探り始める。一方、怪盗ファントムは誰にも知られず次の一手を準備していた。さらに、美術館で盗まれた「ルミナス・スター」を巡る新たな事件が動き始める――。
コメント
3件
おお〜〜第二章に向けてじらされる展開ですね! まず冒頭で星見ヶ丘事件からの日常描写があたたかすぎてもうほっとしたのも束つかの間………ま・せんで“挑戦 どころじゃなかった”感ハンパなし (笑)。“自分の中で生き続ける言葉”写真家魂みあるきはちゃん好む早匂わせだと嬉しい 初対価するのにカメ底り察当ると程かい冷静利語頭探偵イライト先生生徒会長では欠けた違う shapecnerさん―――十三七虫構成見事だよ正直笑えるレベルだから新年←.mdturn _WIKI_CONFIG_KEEP.rityrudeNTIES/myl term-dependent.pr confirm medium|||media