テラーノベル
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「あっ、あっ……あっっ……」
幾ヶ瀬の膝の上に腰を落とし細かく揺さぶられながら、後ろを貫かれ、更に前も。
「も、だめ……ふぁっ、きもちいっ……やっと、奥……せんせぇ、きもちい」
「有夏、俺も……」
「だぁめ」
すぐ目の前で快楽に顔を歪める幾ヶ瀬の頬を、有夏は両手で挟んだ。
互いの熱を確かめ合うように額をコツンと合わせる。
「ありかじゃなくて、くる……みざわ、くん。だって、いくせがしたいって言ったん……だよ?」
荒い呼吸が邪魔して言葉は途切れる。
「くる……ざ……俺、もう……」
細い腰を幾ヶ瀬は両手でぐいと引き寄せた。
自らの尻を突き上げるようにして激しく上下する。
「んあっ、あぁぁ……あっ、だめぇ……まえ、はなし……」
一番奥にダイレクトに伝わる快感。
もう自分で座っていられない。
有夏の上体が、ずり落ちるように幾ヶ瀬の身体にもたれかかる。
放してと言われたからでもあるまいが、幾ヶ瀬の手から徐々に力が抜けていく。
「あっ、あっ……いくせっ、んんっ」
解放された瞬間、有夏も射精した。
「はぁぁ……」
全身から力が抜け、幾ヶ瀬の胸に体重をかける。
2人は折り重なったままベッドに倒れ込んだ。
同時に幾ヶ瀬のモノが濃い白濁液を垂らしながらズルリと抜ける。
「ありかぁ」
「ん?」
仰向けに倒れた体の上に乗っかる形で身を横たえ、有夏はシャツの上から幾ヶ瀬の乳首を突いていた。
「高校の時の制服、まだ持ってる?」
「なに? もうねぇよ。うちの実家狭いんだから」
「じゃあさ、俺の制服、家から取って来るから!」
「くるから、何だよ」
「本格的に、しよ!」
「……なにをっ!?」
幾ヶ瀬の乳首を布越しにギュッとつねる。
「痛っ」と彼は顔をしかめたが、例によって懲りた様子はない。
「次は制服着てよ。もっとちゃんと設定つくって打ち合わせてからやろう! 今日はお互いに手探りだったし、どうにも噛みあわなかったし」
「幾ヶ瀬ぇ? レパートリーが増えたみたいに思ってんだろ」
「あはは。何言ってんの。ねぇ、有夏?」
声が少し低くなる。
身構えるように有夏の身体に力が入る。
「有夏、今日すごく感じたでしょ?」
「うっ……」
そんなふうに言われてキュンとお尻で感じたか、有夏が頬を染める。
「またしようね、学校編」
「編って……そんなじゃなくて、普通にすりゃいいだろが」
「何? 普通に俺に抱かれたい?」
「………………うん」
「でもなぁ、有夏がマンネリで嫌だって言ったから。だから、俺いろいろ考えて……」
「しつこっ!」
低い笑い声。
しばらく無言で抱き合っていたのだが、幾ヶ瀬がごそごそとゴーヤTシャツを引っ張るのに、有夏は怪訝そうに顔をあげた。
「脱いで、これ。下も」
「なに? またすんのかよ?」
言いながらも素直に両腕をあげて幾ヶ瀬にTシャツを脱がされる。
されるがままに、短パンも。
「ちょっと待ってね」
幾ヶ瀬は自分も全部脱ぐと、ゆっくり有夏を抱きしめた。
「どした? もっかいすんの?」
「違うよ。こうやってくっ付きたかっただけ」
「ん……」
コロリと横になって抱きしめ合う。
有夏の瞼がとろりと重くなってきたタイミングで、幾ヶ瀬が「あーあ」と明るい声を出した。
「いいな、旅行。あのTシャツは正直どうかと思うけど。お土産Tシャツシリーズのセンスは相当酷いと思うけど。でもなぁ、沖縄かぁ。いいなぁ」
「そぉ?」
「沖縄もいいけど、温泉とかどうだろう。ね、有夏。今度温泉に行こうよ」
「は? やだよ。どうせ有夏に浴衣着せてムラムラしたいだけだろが」
幾ヶ瀬、うっと怯む。
「よ、よく分かったね」
「長い付きあいじゃねぇの」
甘い笑い声。
そのまま有夏は目を閉じた。
やがて聞こえてきた寝息につられて、幾ヶ瀬も目を閉じる。
「焦らしたあげく禁断のラブロマンス、なんてプレイを」完
※次回は「有夏チャンのこっちのおクチはウソがつけない!?」というお話です※
こんにちは。
明日から更新するのは「有夏チャンのこっちのおクチはウソがつけない!?」というお話です。
今回、なんだかドエロいタイトルになってしまいました。
そうです。世の受さんにはおクチが2つあるのです。
日常の真面目な場面に限って、そんなことが思い浮かび「グフフフ…」と嫌な笑いを嚙み殺している今日この頃です。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
幾ヶ瀬の目がグルグル泳いでいる。
「さぁ、食べて! 有夏、沢山食べて!!」
テーブルには、肉料理の皿が所狭しと並べられていた。
「レイゾウコガ……レイゾウコガコワレタンダヨッ」
冷蔵庫が壊れてしまって、
セールで買い込んだ牛肉をありったけ調理したらしい。
2人で食べきれる量ではない。それに有夏は食が細い。
「有夏、もう入んない」
その言葉に、何故だかスイッチが入った幾ヶ瀬が
例によってくだらない提案を…。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
…タイトルのわりに予告、あんまりエロくならなかった…
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