テラーノベル
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「…お嬢様、死なないでくださいね」
僕は胸を抑えながら行きたいという感情に蓋をする。
「…………ふふっうたい、おどろくを誰だと思ってるのだ?」
僕の感情を知る由もないこの方は自信を持った顔で笑う。
「今までこの国を導いてきた令嬢なのだっ」
お嬢様は僕に安心させるような笑みをこぼす。
…………けど、お嬢様の瞳は凛とした芯のある色をしていて。
この方は、僕の知らないところで、辛い思いをしながらも頑張ってきた強くてかっこいい人何だなと改めて感じた。
「…………そう、でしたね…………」
僕は少し俯きながら小さく頷いた。
「お嬢様は、僕が心配しなくとも絶対無事に役目を果たしてくれる御方でしたね」
次はしっかりと強く頷いた。
お嬢様は強い御方だ。
…………だけど、それに比べて僕は―――。
「うたい、ありがと」
お嬢様は優しく微笑み、
「行ってくる、後は任せたからね」
と、前の建物を見据えた。
その姿がかっこよくて、流石お嬢様だな、と僕は小さく呟いたのだった。
僕が呟くその隙にお嬢様はどんどん先に行ってしまう。
その頼もしい背中を見守りながら僕は唇を噛んだ。
お嬢様に仕えるはずの護衛がこんな所にいてもいいのか。
答えは否だ。
だけど……僕は、弱いから。
「……お嬢様、僕がもっと大きくて強かったら…」
「貴方と一緒にいけたんでしょうか」
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〜おまけ〜
⚠生きるのチャット版を見た後の方がいいかもしませんっ
Atoriでのお話
〜さぁーもんSide〜
いつものようにパパっと仕事を終わらせる。
……………いつも、同じような仕事ばっかりしてて暇なんだけど…。
…………でも、これでもまだいい方…か。
「…もう俺は、これで苦しまないで良いんだから」
「なーに言ってんの?さもくん」
ななっし〜が突然俺の肩に頭を乗せてきた。
…………さっき呟いたの聞こえてたかな。
「ううん。何でもない。…じゃあ、バイバイ」
俺はそう言ってすぐに別れを告げ、ななっし〜の頭にデコピンをする。
「えー?つれないなぁっ」
ななっし〜はおでこを押さえながら不満そうな顔をしてみせる。
……嘘だって分かってんのに。
俺は一瞬その言葉が口から出てきそうになって慌てて片手で自分の口を塞いだ。
そして、代わりに違う言葉をボソッと呟いた。
「だって後ろの人がすごく俺を毛嫌いしてくるんだもん」
そうつぶやいてから今度こそ俺はその場から去ったのだった。
「……べるさん、何でさもくんのことそんなに嫌いなの」
「き、嫌いじゃないんだよぉ。ただ、あの人何考えてるか分かんなくてぇ……」
このAtoriでは相性が悪そうなコンビが、唯我家ではちゃんとした仲間になるだなんて誰も何も思わないだろう。
さも「(仲間に)なったんかな」
べる「(仲間に)なってると良いよね」
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べるなな好きの輩@ふら&狂気
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コメント
3件
読了したわ!「お嬢様、死なないでくださいね」っていきなり飛び込んできて一気に引き込まれた……。お嬢様の芯の強さと、それに引け目を感じる僕の視点が切なくて。最後の「もっと大きくて強かったら一緒にいけたんでしょうか」が胸に刺さりすぎた。おまけのさもんサイドも、この後の関係性が気になる布石になっててグッとくる。続きめっちゃ読みたい🔥