ーソノヘン中学校ー
mob「もりたかくんって彼女いるのー?」
昼休み中、クラスメイトがそう話しかけてきた
別におれには彼女も心からの親友と呼べる存在もおらん
mrtk「いや別におらんよ笑」
笑ってそう返した
笑えば何となくいい人だと思われるから
mob「えー意外!居そうなのに!」
mrtk「そんな意外なん?」
mob「だってもりたかくん人気者じゃん!」
人気者と言われれば人気者なんかもしれん
でもこの人気は日頃の言動に気をつけて、誰からもあの人はいい人だって思われるよう努力した結果や
MOB「あいつってさ─────」
MOB2「だよな─────」
でも人気すぎるとああやって悪口を言うやつだって出てくる。俺が妬ましいんやろな、前はシャーペン隠されて授業受けられないかと思ったけど周りの人がみんな貸してくれる
きっとこれもアイツらにとってウザイんやろな
ーアッチラヘン中学校ー
sha「……..」
またや、また教科書破られた
毎日靴に画鋲入れたり机ん中荒らされるし、よう飽きんな
MOB「───ww」
MOB2「─────ww」
俺の反応を見て笑っとる、そんなおもろいか?
誰も俺の事助けないとは分かっててもくるしいな……..
MOB「ねぇシャオロンくーん」
sha「え…..な、何ですか?」
MOB「俺今日お小遣い厳しんだよねー」
MOB2「あっ俺もー」
sha「でも今週4回目……..」
MOB「いいから早く〜」
MOB2「くれないとまた酷いことしちゃうかもよ?」
sha「……..どうぞ」
俺は渋々そういった
そう言わないとまたあんなことされる
こんな事しかされないのに俺の生きる意味って……..
ー帰り道ー
mrtk「疲れたぁー……..」
毎日みんなに気を使ってると疲れる
だから毎日気分転換するため遠回りをして新しい発見を楽しんでる
mrtk「あの制服……..」
俺の視界に入ったのは別の中学の制服
ここからそれほど遠くない、偏差値も変わらない
なのにわざわざここから別の中学に通ってる?
俺は気になってあとをつけてみることにした
いや別にこれは新しい発見のためで別に家どこかなとかそういう訳では全くない
しばらく歩くと木が沢山生えた坂が見えた
自分の住んでいる住宅街の奥にこんな道があったのかと思いながら追いかけていった
前の生徒は木を綺麗に避けながら前に進んでいく
ー丘の公園ー
mrtk(なんやこんな公園あったんか)
少し驚きながら当たりを見回してみる
ブランコが二つ、木が沢山、その中で目立ったものがひとつ
黄色と桃色の薔薇
mrtk(ここめちゃくちゃ綺麗に街が見えるやん……..!)
sha「あの……..」
mrtk「え!?あ、はいどうしました?」
急に話しかけられてびっくりした
sha「さっきから追いかけてきてますけどどうしたんすか」
mrtk「えっなんかこの辺にアッチラヘン中学の人おんのめずらしいおもて……..」
sha「そうすか……..」
mrtk「あっそういや名前は?俺もりたか!」
sha「シャオロン」
mrtk「よろしくな!」
mrtk「てかここめっちゃ街綺麗に見えるな!」
sha「ブランコに座った方が綺麗やぞ」
視界の上端は葉が写り、下端は綺麗な薔薇、真ん中には街が写る
mrtk「すげー……..」
sha「そういやもりたかは何中なん?」
mrtk「ソノヘン中学」
sha「そうなんや」
mrtk「シャオロンは毎日ここに来るんか?」
sha「毎日来る」
mrtk「家はどこなん?」
sha「え……..」
いきなりこんなこと言われたらそうなるに決まってる
sha「もりたかはどこなん?」
mrtk「俺はさっきの住宅街のとこ」
sha「そうなん?あの住宅街って治安悪くない?」
そう言ってシャオロンはマップを地面に描き始めた
住宅街 ﹦﹦﹦﹦公園
___________________木
sha「ここの住宅街が高い場所に作られてるのって騒音を街に聞かせないためなんでしょ?あとここの公園って元々観光のためだったけど住宅街立てるために公園に変わったんやなかったっけ?」
mrtk「そうやったんや」
初めて知った
mrtk「そういやシャオロンの家どこ?」
sha「んーと…….」
sha「あっ時間やわまた明日」タッタッタッタッ
mrtk「あ…….」
行ってしまった
俺にスマホがあれば連絡先を交換できたのに…….
ー翌日のアッチラヘン中学校ー
ー理科室ー
先生「───なんで気をつけて使ってください」
マッチを使って実験すると必ず起きることがある
俺のてが焼かれる
毎回手が当たったと言い俺の手が焼かれる
MOB「あっ俺マッチの係するわww」
こいつは俺と同じ班だから毎回嫌な思いをする
どれだけ席を変えてと言っても聞く耳を持たず、面倒事には関わりたくない先生
MOB「じゃ、つけまーす」
ボッ🔥
MOB「あっ!手が滑ったぁ〜ww」
ジュー
sha「い”…….」
最悪だ、俺のリスカ跡に当たった
しかも昨日すこしだけパックリいったからまだ傷が塞がってない
sha「う”ぅ…….」
MOB「失敗したからもう1回やるわww」
なんなんこいつとっとと氏ね
ー放課後丘の公園ー
sha「…….」スタスタ
mrtk「よっ!」
sha「はやくね?」
mrtk「まぁね〜♪」
mrtk「あれ?左手の包帯どしたん?」
sha「まぁ…….うん」
sha「もりたかこそまだ暑いんに長袖ってどしたん?」
mrtk「え……」
言えないよ
リスカしてるなんて
ようやくできた心からの友達にそんなこと言えない
mrtk「まぁ俺寒がりなんよねww」
sha「そうやったんや」
sha「あともうひとつあるんやけど…….」
mrtk「?」
sha「痣とか怪我おおくね?おまえ」
mrtk「へ?」
なんで分かるんやそんなこと…….
長袖長ズボンで肌は顔意外見せてないはずやけど…….
sha「見えてるで」
mrtk「ま、マジ?」
sha「うん」
sha「なんかあったん?」
mrtk「いや、なんもないよ」
mrtk「てか包帯って」
sha「別にええやろ…….」
なんでそんな隠すんや?
しゃーないな…….アッチラヘン中学のやつにでも聞くか
それより俺の事聞かれたらまずいから…….
mrtk「てか時間やからもう行くな」
mrtk「ほな!」タッタッタッタッ
sha「…….」
ーもりたか家ー
mrtk「ただいま…….」
…….出来れば帰りたくなかったな
ずっとシャオロンと話してたかった
あぁ…….がんばるか
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