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…38度2分…熱ある…今日は、部活に行けないなぁ…連絡しよう。

あ…怜からだ…

『お見舞い行って良いか?』

『うつしたら嫌だから、来なくていいよ。』

『そうか。』

会話は、これで途切れた。部活に行けないことを、悔しく思いつつも、眠りについた。


目が覚める。どのくらい、寝てたのだろう。時計の針は、2時を指していた。5時間くらいかな…。ふと机の上を見ると、袋が置いてある。なんだろう、これ。中身を見る。ゼリーと、手紙?誰からだろう…見てみよう……あ…この字…怜…。

『お見舞いに来るなと言われても、心配だったから、これだけ、持って来た。早く直せよ。』

たった、これだけの文章。来ないでって、言ったのに…なんで来ちゃうのかなぁ…寝顔、見られたくなかったのに…でも、少し、嬉しい。


怜side


早苗から、連絡が来た。熱を出したらしい。見舞いには来ないでほしい、と。

今日の部活は、少し、息苦しかった。素の自分でいられないのは、いつもどうりなのに……早苗がいない、だけなのに。どうしてだろう…。

帰り道。隣を見ても誰もいない。この時、気づいた。俺は、早苗と一緒にいることが、当たり前になって来てるのだと。早苗に、支えられていたのだと。

ずっと、一人で大丈夫だと思っていた。ずっと、ずっと。でも、今はもう、一人ではないと、そう、思えた。確かに、部活が始まってから、いつも隣には、早苗がいた。そうか。あの時から、俺は、早苗に心を、開いていたんだ。支えてくれてたんだ。

その事実に気がついた時、俺は、たとえ迷惑でも、お見舞いに行こうと思った。いや…行かなければいけない気がした。俺が、早苗に支えられているように、早苗も俺に、支えられているかもしれないから。

早苗の家に着いた時、早苗は寝ていると、伝えられた。袋を渡し、そのまま家を出た。早苗以外の人と話すのは、疲れるから。

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