na 「…待って。ちょっと理解が追いついてない。」
俺はしばらく大学を休んでいて心配してくれたnaが家に来ていた。色々と話をしていたがついにnaからストップがかかる。
na 「…お前色々ありすぎだろ。俺、普通に心配になってきた。」
sh「…俺だって同じ気持ちだよ。」
naが言うのも無理はない。何だか忙しなく俺の周りで色々と起こっている気がする。俺は首の噛み跡を触りあの日の事を思い出した。
na 「kn先輩…怒ったら怖そうだよな。」
sh「…そうだな。でも、番になったのは嫌じゃないし、後悔もしてない。」
na 「なら、いいけど…。」
sh「naは?」
na 「何が?」
sh「br先輩と。付き合ってんだろ?」
na 「はぁ!?」
今日一の大きな声で答えるna。明らかな態度がもう何も言わなくても答えてくれていた。
na 「な、な、何言ってんの?ある訳ないだろ。」
sh「お前…俺なら気付かないって思ってただろ?」
na 「別に思ってないし…。」
あ、目そらしやがった…。まぁでもほぼ付き合ってるで間違いないだろう。
sh「良かったな。」
na「っ!?まだ何も言ってないだろ!」
赤くなるnaを見て俺はおめでとうと言葉をかける。
na「……shkもおめでとうで合ってる?」
sh「ははっ!なんだよ、それ。合ってるよ、もっと祝ってくれよ。」
naからすると番になった流れは喜んでいいものなのかと悩んでいるのだろう。俺はnaの頭をくしゃくしゃと撫でる。
na「おいっ!やめろって!」
sh「いつも心配かけてごめんな…俺、幸せだからな。」
na「……うん。おめでとう。」
naも俺の言葉に少しは安心したのか顔の表情も柔らかくなってくる。
na「よーし。今日は泊まってくから話たっぷり聞かせてもらうぞ!」
naもいつもの調子に戻り、俺たちは女子会のようなテンションで一日中話をしていた。
次の日、俺は大学に行きkrの所に向かった。扉を開けるとkrともう一人男の人が座っていた。
kr「shk!」
sh「kr、心配かけてごめん。それと…助けてくれて有難う。」
kr「本当に心配したぞ。もう、平気?」
sh「うん。もう、大丈夫。」
krが嬉しそうに俺に抱きついてくる。俺はもう一人の方に目を向けると少し睨んでいるような表情でこちらを見ていた。
kr「そうだ、あの時助けてくれたのはこいつで…」
sm「…smだ。」
sh「あ、有難うございました。」
sm「…お前、警戒心無さすぎだろ。それとも何?相手が欲しかったのか?」
初対面なのにいきなり説教と失礼な質問をくらい、俺はsmを睨みつけた。
sh「…んな訳ねーだろ。知らなかっただけだ。」
sm「知らなかったじゃ済まないだろ。俺達があそこを通っていなかったら、お前どうなってたかわかってんのか?」
正論をつきつけられて俺はだんまりする。krがsmの肩をたたき落ち着かせる。
kr「sm。そのへんにしとけって。shkだって知らなかったんだし仕方ないだろ。」
sm「だいたい、お前のせいでこいつが変な研究始めてあんな所に連れて行かされたんだからな。」
sh「…俺の…」
kr「別にshkのせいじゃないし。俺がしたくてやってんだからいいだろ。」
sm「なら毎日こいつの話出すな。それと俺を巻き込むな。」
何だかここに居たらダメな気がして俺は部屋を出ようとするが、誰かに手を掴まれる。
sh「なに…?」
sm「…手取り早いからここでお前が匂い出せばいい話だろ。」
kr「sm!?」
俺は思いっきり手を振り払いsmの体を押した。
sh「触んな!…俺にはちゃんと番もいるし、あいつ以外には触れさせないって約束したんだ!」
俺は走って部屋を出る。krの声が聞こえたがそれも無視して走った。
俺が悪いのか…?
俺のせいで誰かが苦しんでんのか…?
考えていたら自然と目に涙が溜まる。俺は袖で涙を拭う。
ドンッ
sh「いった!…あ、ごめんなさい。」
kn「ははっ、俺たちぶつかってばっかだな。」
ふと顔をあげるとknがいた。優しく笑いかけてくるknの笑顔を見ると我慢していた涙がまた溢れてきてしまった。
kn「え?どうした?」
sh「悪い…ちょっと止まらないかも…。」
knが俺を抱きしめる。誰かに見られるかも知れないのに…けど、俺も構わずknの胸で泣いた。
kn「…何があった?」
sh「俺は知らないうちに誰かを苦しめてる。」
kn「そんな事ないだろ。」
sh「…knやkr…それにnaにだって…」
kn「それなら、俺は番になんてならないよ。」
knが俺の頭を子供をあやすように優しく叩く。
kn「でも、shkの苦しみは俺の苦しみでもあるからなぁ…shkが笑ってないと俺は苦しいかも。」
sh「…なんだよ、それ。」
kn「shkが大好きーって事だよ。」
sh「ははっ、嘘くせー。」
kn「なら、証明してやろうか?」
knが俺の頬を掴み今にもキスをしようとする。
sh「馬鹿っ!何してんだよ!」
kn「しないの? 」
sh「こんなとこでするかよ。」
kn「じゃぁ、どこならいいの?」
sh「……なんかエロ親父みたい。」
kn「…ちょっと傷つくなぁ。」
いつの間にか俺の涙も止まっていた。knが自然と俺を笑わせてくれる。
sh「…今日、家行くわ。」
kn「ん。待ってるね。」
頭を撫でられknが離れていく。knの背中を見つめながら悩んでいた事が少し軽くなった気がした。
続く。
コメント
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smさん強引だねぇ、