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「私・・・こんなジムは初めて入ったの」
「一度も? 」
「ええ・・・・ずっと・・・勉強ばかりだったから・・・・・」
おやおや・・・とんでもない世間知らずなのね・・・・
ブラックは何事も決めつけない主義だった、これまで何年も多くの人に自分の見た目で、色々印象を決めつけられてきた、自分はそうされて不愉快だった、だから人にもそうしないように心がけていた
たしか銀行員だと言っていた、職業を聞いただけでどんな生活をしているか想像はつく
彼女は熱心に子供たちの組合いを見ていた、真剣な子供達の組合いは、強い方の蹴りを受けて弱い方がリングに転がった
彼女がハッと喘いだので、ブラックは彼女の耳もとにささやきかけた
「怪我なんかしていないから大丈夫よ、傷ついたのはプライドだけ、でも明日にはまた強くなるわ 」
「もう外に戻らないと・・・・ 」
彼は時計にチラリと目をやった、そして彼女のひじを軽くとった
「もうちょっといいんじゃない?二階へ行って事務所も覗いてみない?お茶もあるしそこからなら一階の様子もよくわかるし、ジム内の様子が良く分かった方が、抗議活動もやりやすくなるでしょう?」」
それでも彼女が用心深い顔で睨みつけるので、ブラックは愛想笑いをした
「別に・・・無理強いしてるつもりはないのよただ・・・協力できたらいいなと思っただけ」
「ジムの人はみんなあなたのこと良く知っているようだったわ・・もしかしたらあなたここの関係者じゃないの?どうしてそんなに協力してくれるの?おかしいわ」
今や彼女は疑わしく眉間にしわを寄せてマジマジと睨みつけている