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──2024年1月6日
前撮りと挙式・パーティーの打ち合わせの為、2人で横浜のホテルに向かう。
挙式当日は、和装を着ないので、やはり記念にと和装での撮影も勧められたので、両親も呼んでプロのカメラマンさんと同時に、両親にもカメラ撮影をしてもらうことにした。
そうすれば、和装も見てもらうことが出来る。
匠のお父様は、お仕事の為、お母様と私の両親を呼んだ。
ただし、和装の時のみ両親にもカメラ撮影してもらうことに……
スタッフさんによると、洋装になると、一気にポーズも密着度の高いものになるので、両親が居ると恥ずかしくて集中して撮影出来ないことがあるようなのだ。
──確かに、恥ずかしいかも……
それに、ウエディングドレスは、当日のお楽しみということにしてもらった。
私たちは、朝からホテルに入って着替え。
映えるヘアメイクもお願いした。
まずは、白無垢を着て、文金高島田に綿帽子を被せる。
やはり、慣れない格好は辛い。かつら自体は軽いものだが、慣れない物なので、なんだ頭に違和感がある。
鏡を見て、
──うわ〜私、和装は、似合わないかも……なんだか面白い!
と自分で笑ってしまう。
しばらくすると、両親とお母様も来られた。
私もこの時、着替えて出て来た匠と初めて御対面〜!
「ふふふふっ」
なんだか七五三のようで可愛い匠。
「綾、綺麗〜」と匠は言ってくれた。
「ありがとう、たっくんも可愛いよ」と言うと、
「可愛い?」と笑っている。
「七五三みたいで可愛い」と笑い合う。
そして、撮影開始。
何ポーズか撮る間、家族もパシャパシャスマホと、父はカメラで撮っている。3人の撮影許可を得ているからだ。
着物を着ると、自然に所作もお淑やかに美しくなる。
そして、私は、一旦お色直しへ。
次は、色打掛に頭は、角隠しだ。
色打掛は、赤にゴールドや黒が入ったゴージャスな物を選んだ。
着替えて、出て行くと……
「まあ、また違って艶やかですね」とお母様が褒めてくださる。
「ええ、素敵よ、綾」と喜ぶ母
──私は、今日は、お淑やかにしているので、喋らないわよ
会釈して微笑む。
匠は、衣装そのままだったので、待っていてくれた。
「綺麗〜」と何でも褒めてくれる匠。
そして、また、お色直しへ、今度はカラードレスを着た。
──あ〜なんてドレスはラクなの〜
かつらもようやく外せたので頭がラクだ。
ヘアメイクも綺麗に洋装にしていただいた。
カラードレスも当日は、着ないので、最初だけ家族にも撮影してもらった。
「まあ〜綾さん、とっても素敵〜」と褒めてくださるお母様、
「綾、良い良い! 可愛い〜」と母も褒めてくれる。
「おお、良いな綾!」と初めて言葉を発した父。
──もしや、お主、和装が似合わないと思っていたのか……
目が覚めるような綺麗なブルーで肩は、全部出してパフスリーブの袖が小さく付いている。腰から下は目一杯広がっていて後ろも長い。サテンとオーガンジー使いが美しいエレガントなドレスだ。
正面と背中からの撮影後、家族には退席してもらうことにした。
「今日は、ありがとうございました」
「ありがとうございました。ではまた〜」と、2人でお礼を言って強制退席。
今日は、父の車で来たようなので、大丈夫そうだ。
お母様は、近くなので、電車で来てくださった。
私たちは、その後も撮影続行。カメラマンのお声かけで階段へ移動し、
「はい、見つめ合って」とか、「手を繋いで」とか、
「お姫様抱っこしますか?」とか、額と額を合わせて撮ったり……やはり、親にはとても見せられないポーズを取る。
そして、最後に純白のウェディングドレスを着た。
これは、当日も着るものだ。
もう一度、私には宮古島で別のドレスを着る機会があるので、やはりこちらではプロのカメラマンさんに当日着るドレスと同じドレスで撮って欲しかったから。
こちらは、チャペルとテラスで撮影していただいた。
カメラマンさんも和装とは違い、洋装は、軽やかに動けるので、「では、キスフォトとか撮ってみますか?」などとおっしゃる。
それまでは、見つめ合ってギリギリで止めたり、額と額や鼻と鼻を付けたりもしたのだが、最後には、「ぜひ」と、皆んなの前でするのは、恥ずかしいですが、今なら出来そう! と自然に誘導してくださった。
──まあ、チャペルだから当日誓いのキスはありますけどね〜
チュッ 撮影の為、しばらく静止。
笑い合う。
とても、良い記念になった。
「「ありがとうございました」」
そして、着替えて当日の流れに変更がないかと、細かい打ち合わせをして終了。
「お疲れ様〜楽しかったね」と言うと、
「うん、綺麗な綾がいっぱい見れて良かった。当日も楽しみだな」と、匠は自然と私の腰に手を回す。
「ん? いつもなら手を繋ぐのに?」と言うと、
ガシッと恋人繋ぎをする匠。
「ふふ、惚れ直した?」と聞くと、
「うん」と言っている。
「ふふ」
──私、溺愛されてるなあ、今夜も大変そう……
「「ふふ」」と笑っておく。