望の独り言

麗は、すごくいい子だよ。いつも私にとって都合いいってわけじゃないけどさ、私が少ししんどそうにしてたりするとさ、

「ママ、よしよし」

って頭とか体とか撫でてくれたりするんだよ。それがすごく嬉しくてさ。

でもそれって、結局は私や叔母さんの真似なんだよね。私や叔母さんが麗に『よしよし』ってしてるのと同じなんだ。嫌なこととか恐いこととかあった時に『よしよし』ってしてたから、麗も、

『嫌なこととか恐いこととかがあったらそうしてあげたらいいんだ』

って思うようになってくれたんじゃないかな。

それを見てるから私も、

『あ、子供って、親のやってることを見て自分もどうしたらいいのか考えるようになるんだな』

って実感できたんだよ。