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キッチンのテーブルに並べられた朝食を眺めながら、俺は自分の席に座る。ローとナミの間に挟まるようにして座る。サンドイッチを手に取り、咀嚼。ちらりと横にいるローを盗み見るが、特に不機嫌そうな感じは見受けられなかった。
それから俺たちは錦えもんの話を聞くことになる。
「なぜ拙者たちが追われていたかは話せん。しかし、元々は〝ゾウ〟という場所を目指して海へ出た」
「ゾウ?」
「ん、存じておるのか?」
「ドレスローザの一件が終わったらローはゾウで仲間と合流する予定なんだよ」
「まことかそれは!? な、ならば、そこまで拙者たちも同行するわけには……」
「いいぞ! じゃあそこに寄ってからワノ国に行こう!」
「おい!」
「いいじゃん、俺たちはこの船に乗せてもらってる身分なんだぞ」
「ありがたい!」
錦えもんとモモの助がテーブルに額をつけてルフィやローに礼を言った。
「へへ、いいからいいから。な、トラ男」
「……」
朝食が終わり、サンジが俺たちに飲み物を出してくれる。お茶や紅茶、コーヒー、それぞれ出してくれるんだ……と思ってしまった。
「侍3人とモモの助、しめて4人でゾウを目指したがあえなく遭難。ドレスローザへ漂着したのは侍2人とモモの助」
「しかしそこでドフラミンゴという者たちに追い回されて、拙者よくわからぬ船に逃げ込んだのでござる」
「それがパンクハザード行きの船だったのか……」
「うむ…」
「慌てて追う拙者を庇い、侍同心カン十郎が人質になるも……うう……うっ……拙者を、海へ逃がしてくれたのでござる……。必ず助けねば! 必ずや戻らねば!」
涙ながらに語る錦えもんを見て、チョッパーとフランキーは顔をべしょべしょにして泣いていた。ルフィもすっかり助ける気満々だ。
一応目的は侍救出じゃなくてSMILEの製造工場の破壊なんだけどな……。
「あはは…落ち着けよロー、ルフィたちもお前に協力するけど、俺だってお前のために動くつもりだからさ」
すっかりカン十郎に持っていかれているルフィたちを見ながら、ローにそう言ってみる。すると彼は大きくため息を吐いた。