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そんな巨漢はこともあろうことか、自分達のビラ配布を手伝うと言うのだ



そして彼は思いのほか、エスコートが上手く、紳士で優しかった



そして・・・活動メンバーには言ってないけど彼は・・・彼は私をデートに誘って電話番号を教えた・・・・



麗奈のスマホにはしっかり彼の番号が入っている、自分から連絡すると言ったものの、そんな気はさらさらなかった



でも・・・電話で世間話ぐらいはいいかもしれない、先日のお礼もちゃんと言ってないし・・・line登録ぐらいは・・・



ここ数日、そんなことをグルグル考えながら、再び窓口の席について、次の顧客の番号を電光掲示板に映す


その時銀行の正面玄関のドアが開いて、真夏の熱風と共に男性客二人が入ってきた



そのうちの一人は・・・ブラックだった



二人ともとても恰幅が良く、一人は先日ジムにビラを配りに行った時に居合わせた男性だ、子供たちに格闘技を教えていた




やっぱり!あの二人は知り合いなのだ!




麗奈は怒りに全身が震えた




そしてブラックはいつものように褐色の肌が映える白のスポーツタンクトップに、腰に引っ掛けたデニム・・・・そして白のベルトからはジャラジャラチェーンが垂れ下がっている・・・



受付にいる麗奈と彼が目が合った




そのブラックに見つめられた瞬間・・・麗奈の心臓ははっと止まり、次の瞬間、激しく高鳴り始めた



ここ数日彼の事は考えまいと自分に言い聞かせ、なんとか気持ちも落ち着いてきたはずなのに、その姿を一目見た瞬間、自分は彼が恋しかったのだと自覚した





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