サ「こりゃたまげたな、うさぎの耳が生えた人間もいるのか。」
鈴「どちらかと言うと、人間の形をしたうさぎの方が正しいですね。」
霊「そっか、思えばこういう獣人みたいなやつ見るの初めてか。」
イ「僕は可愛くて良いと思うけどね。」
パ「ウチの主もコウモリの翼が生えてるし、幻想郷には多いわよ、そういうの。」
なるほど、てっきりさっき見たチルノの氷の翼程度かと思ったが、ここまで凄いものもあるのか。
霊「というか、そんなことよりこの2人どっからとっ捕まえてきたの?こんな大変な状況で。」
ふと疑問に思った霊夢が声を上げる。
永「私は何もしてないよ。そもそもここ離れちゃいけないし、そこの蓬莱人がうちの兎抱えて来たのよ。」
永琳がそう応えたことにより、視線が妹紅に集まる。
藤「リザレクションした時に、操られてたから持ってきたんだ。私は少し前に輝夜と殺し合いをしてね、言葉通りチリしか残らなかったから操られる体も無かったんだ。」
鈴「ボコボコにされた後、師匠(永琳)に治療して貰いました。まぁ、私は治療して貰った辺りからしか記憶がないんですけどね。」
リザレクション?まぁ、いいか。本題はそこじゃないな。
永「人を操る『青い糸』の正体の研究に使わせてもらったわ。一応仕組みは分かったけど、この世に存在していいものじゃないし、その分、操りの解毒剤も作ったけどコストは酷かったわ。材料的にあと2つが関の山ね。」
イ「あれの仕組みを理解?エラーの糸を?どう?え?あれ?あれれ?」
本当に意味が分からなそうにインクが目を回している。こんな姿初めて見たな。
パ「まぁ、そういう奴なのよ。(レミィが)行ったから分かるけど、月は科学技術の頂点、その中でも天才と呼ばれる月の賢者に、常識が通じる訳ないわ。」
永「褒め言葉として受け取っておくわね。」
パ「ほらね、通じないでしょう?」
何だか、漫才みたいなことやってるな。
藤「それで、これからどうするんだ?話は聞いたが、戦力集めはこれじゃ足りないか?正直白麗の巫女が居る時点でかなり有利に見えるが?」
永「そうね〜…」
霊「えっ?私?」
そう言って、お茶を啜っていた霊夢が急に呼ばれてキョトンとする。そのお茶どっから出したんだ…
だか、少し分かったが、大事な身内が襲われてもここまで冷静で居られる理由の1つはやはり、白麗の巫女の存在らしい。
この幻想郷で最も頼られる存在らしいからな、居るだけでもかなりアドバンテージになる…逆に言えば、白麗の巫女がやられたらこっちの完敗か。
永「これからについてなんだけど、できればもう1人、規格外に協力な存在が欲しいのよね。そりゃあもう、名のない妖精や妖怪なら全部止めれるくらいのを。」
霊「つっても、そんな都合の良い存在…」
そこで霊夢が口を閉じる。なにか思考を巡らせてるらしいが…
霊「居るかも…」
鈴「本当ですか!?」
霊「あいつ…あいつなら、この状況でも何とかなってるかも!」
そうして、霊夢が上空へと飛び上がる。
霊「永琳!結界を閉じて!えーと…7秒!そんくらいあればいいから!」
永「え!?でも敵にバレて…まぁ、貴方がそう言うなら…」
そうして、永琳は両手を上げ、結界を閉じる。いつでも再展開出来るように様子を見ながら。
霊「これで気付きなさい…っよ!!」
そうして霊夢は巨大な陰陽玉を上空に放つ。陰陽玉は上空で酷く爆発し、大きな音と共に木っ端微塵となった。
そうして、その3秒後。
イ「ん?何か霧がかっているような。」
霊「それじゃ、成功ね。」
その霧は次第に1つの場所に纏まり、形になっていく。
永「この能力、まさか…」
?「ご名答!」
そんな声と共に形を変えた霧は人型になっていく。
?「ぷはー!助かったよ霊夢!どこもかしこも敵だらけでさ!霧になってなきゃ永遠に戦いっぱなしよ!」
そう言って、出てきたのは…小さな…鬼?
霊「こっちこそ助かったは今からこの異変の黒幕を叩くの、手伝ってくれるわよね?萃香?」
萃「もちろんだとも。お?何人か新顔が居るね?見た目的にスケルトンかな?」
萃「私は伊吹萃香。見ての通りの鬼さ。塵になってたのは私の能力でね。簡単に言えば小さくなったり、大きくなったり、増えたり出来るのさ。」
何だか、陽気な奴だな。
そんでもってなんでもありだ。
イ「何だか陽気な人だね。そういう人好きだよ!僕はインク!よろしくね。」
サ「オイラはサンズ、ただのスケルトンさ。あんたとは仲良くなれそうで嬉しいよ。」
インクも思ってることは同じらしい。
萃「ハッハッハ!私もあんた達みたいな人は好きさ!これが終わったらいっぱい呑もう。」
霊「1杯かいっぱいか、果たしてどっちでしょうね。」
パ「悩む必要無いでしょう。分かり切ってるもの。」
そんなこんなで戦力が集まった。
永「戦力が集まった。…って言ってもかなり歪な組み合わせだからね。バッチリ計画を立ててから行きましょう。」
霊「計画って言っても、行って叩くだけでしょ?」
永「大事なのは叩く過程よ。いい、私に良い作戦があるわ。」
そうして、作戦会議が始まった。