テラーノベル
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少ないですがエロ注意なのでセンシティブしときます。
「何があっても、一緒にいようね。」
夢の中で、暗闇の底からそんな声が聞こえた。
気がつけば朝になっていた。
あんな状況でも眠れるなんて、国の化身とはいえ人間なのだと思い知らされる。
目を覚ますと、目の前にイタリア君がいた。
イタリア君はまだ眠っている。
今なら逃げられるかもしれない。
そんな安易な考えで動いてしまった。
腕が掴まれ、引き寄せられた。
暖かいものに包まれ、変に安心してしまう。
逃げようとしたことはバレていない。
寝相だったようだ。
「おはよう日本。」
『…おはようございます。』
「よく眠れた?」
『はい。』
他愛のない会話のはずなのに、やけに緊張する。
体の距離のせいだろうか、それとも、この嫌に暗い部屋のせいだろうか。
いつものイタリア君なら、独り言かと思えるほど一人で沢山喋るはず。
でも、今は一問に対して一答しなければ機嫌を損ねられそうな気がする。
ただの感だ。
「日本?日本〜?」
『ぅあっ…はい!』
『なんでしょうか?』
「何考えてるの?」
「俺以外の男だったりする?」
『ぁ…いや…』
「…日本?」
『少なくとも他の方のことは考えてませんよ…』
「そう。良かった。」
当たり障りのない回答をしたつもりだ。
今のイタリア君を刺激すると、二度と外に出られないような気がするから。
ピンポーン
「っ…せっかく日本と話してたのに…」
「ここで静かに待っててね。」
『はい。』
「イタリア、いるか?」
「ドイツ〜!」
ドイツさんが来たようだ。
イタリア君は猫を被ったような声で、不安定な心を隠すような声で受け答えした。
「日本を見てないか?」
「え?見てないけどなぁ〜」
今なら、助けを求められるかもしれない。
もう二度とチャンスは来ないかもしれない。
ドイツさんに声をかけなければ。
『ドイツさn 』
「ドイツ!俺今からシエスタだから!」
「またね!」
「ちょっ、おい!」
バタンッ
まずい。誤魔化された。
言うことを聞かなかったらお仕置される…
監禁の定番だ。
「ねぇ?日本?」
「静かに待っててって言ったよね。」
『…はい。』
『ごめんなさい。』
「言うこと聞かない悪い子は、お仕置だね?」
『っ…!』
「日本が悪いんだよ。」
「逃げ出して迷子になって、俺を心配させた。」
『…』
「挙句、またここから逃げようなんて、考えてないよね?」
『…考えていません。』
どうしよう。怖い。
いつものイタリア君じゃない。
いつもの優しいイタリア君は、どこへ行ったのだろう。
またこの顔だ。
何が映っているのか分からない瞳に、目の前にいる人がイタリア君か分からなくなるような表情。
昨日のように、当たり前のように、口付けをされた。
荒々しくも、変に私を気遣うような口付けを。
『っ…ぅんっ…』
クチュッレロッ
『やめっ…んっ…』
『ごめ…なさ…』
「やめないよ。」
プハッ
「今夜は逃がさないから。」
『え…?』
『逃がさない…というと…?』
わからないふりをして惚ける。
「分かってるくせに♡」
「服、脱いで?」
「脱がせてあげようか?」
なぜ脱ぐかは、考えるまでもなかった。
『自分で脱ぎます…』
パサッ
「下もだよ?」
『爺のふんどしなんか見て何がいいんです!』
「いや?その下だけど。」
『…//』
分かってはいた。
いや、分かりたくなかった。
スルットサッ
『見ないでください…』
「震えてるねぇ…寒い?」
『武者震いですっ…』
寒くは無い。
いや、外は雪が降り、温度は低かった。
寒さに震えてる暇ではなかったため、寒くはなかった。
ドサッ
「顔、逸らさないで。」
『そんなこと言われても…』
グイッ
「今夜は逃がさないって言ったよね。」
『…はい。』
『んっ…ぁう… 』
「可愛い声…」
『かぁいく…なんか…』
スルッ…
『ひぁっ…』
「ほら、可愛いじゃん。」
「もっと啼いて?」
「俺のために♡」
『ん…』
気がついたら朝になっていた。
夜の記憶はない。ないことにしたい。
思い出したくもない。
「おはよう日本。」
『…おはようございます。』
本当は返事なんかしたくない。
けど、昨日のようなことがまた起こらないように、イタリア君の機嫌を損ねないようにする。
私は、いつもそばに居てくれる明るいイタリア君が好きだった。
今のイタリア君はまるで別人のよう。
今まで気づかなかっただけでこれがイタリア君の本性なのだろうか。
そんなわけないと信じたい。
こんなイタリア君…嫌いです。
コメント
2件
やばい…本当にセンシティブ苦手なはずなのに…ニヤニヤしながら見てしまった…性癖真横にねじ曲げられました☺貴方やはり文才ありすぎ天才!