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#💛💜
愛日
1
事情聴取が全て終わって特務調査局に帰れたのは、22時を回った頃。
それでも現地解散しなかったのは、最後の美上の行動について確認しなければならないと思ったから。
まだ若いラウールと、朝からカフェの仕込みをしなければならない向井、疲労困憊で眠そうな渡辺と付き添いの宮舘、うるさい佐久間を家に帰し、阿部・岩本・深澤・目黒の四人だけで特務調査局の事務所に戻って来た。
ソファに阿部を座らせて、目黒がその後ろに立ち、向かい側に岩本と深澤が座る。
💛「さて。先ずは阿部、わかってんな?」
💚「……ごめん、なさい?」
💛「首傾げんな」
💜「阿部ちゃんわかってる? 相当、危なかったんだよ?」
💚「う? うん……わかってる、つもり、です」
💛「自分のこと攫った相手にのこのこ近づくアホがどこにいるんだよ」
💚「……すみませんでした……でも」
💛「でもじゃない」
💚「……はい」
しゅんと小さくなる阿部に、目黒が宥めるように肩をポンポンと優しく撫でる。
💛「めめ、甘やかすな」
🖤「そんなこと言ったって……阿部ちゃんも反省してますよ。ね?」
返事をする代わりにコクンと頷く阿部に、岩本も深澤もため息をついた。頭では理解している筈、というよりも確実に理解はしている。ただ、それを邪魔しているのが阿部の優しさや真面目さだ。
今回も自分の危険と、みんなに情報を持ち帰るという二つを天秤にかけた結果、自分の身の安全を捨てたのだろう。
理由が理由なだけに咎めきれないから、いつもこの辺りで引いてしまう。目黒が止めに入るせいでもあるのだが。
💜「わかった。じゃあ、本題。阿部ちゃん、あいつから何を聞いたの?」
💚「……あの女は手ごわい。気付いたらそこにいる」
💜「……それだけ?」
💚「情報源に関してはそう」
💜「じゃあ、他には?」
💚「……美人を自覚しろって……どういうこと?」
困り眉で口を尖らせている。
そこについて阿部を説き伏せるのは、無理ではないだろうか。どんなに褒めても自覚をしてくれないのだから。
💜「うん、それは一旦、忘れよっか。好みもあるしね」
💚「そうだよね。たまたま、美上さんの好みに合ったってことだよね」
💛「もうそれでいいよ。阿部が納得すんなら」
💜「あの女は手ごわい……ってことは、首謀者は女ってことになるね」
🖤「今回みたいに、男が成り代わってる可能性もありません?」
💛「まあ、なくなはい、か。女性みたいな男性もいるわけだし」
言いながらジッと阿部を見つめるも、キョトンとしている。
うん、自覚はなさそうだ。
💜「決めつけは良くないけど、女って言ってる以上は女の人に注意していよう。少しでも異変を感じたら共有すること」
それぞれが頷く。
💜「それと、願いを叶えるっていうおまじない。ちょっと調べてみようか……あ。阿部ちゃんは、明日はお休みね」
💚「えっ?」
💛「えっじゃねえよ。お前さっきまで大変だっただろ。ちょっとは休め」
💜「なんかエネルギーみたいなの抜かれてたんでしょ? 行方不明だった女の人たちもやつれてたし。ちゃんとご飯食べて療養すること」
💚「……俺も調べたい」
💜「ダーメ」
💛「ダメだ」
🖤「ダメだね」
💚「めめまでぇ。ひどい……」
🖤「うっ」
💛「めめ、負けんな」
🖤「阿部ちゃんのお願いは聞いてあげたい。いや、でも、阿部ちゃんの為には止めた方が……」
💛「阿部、めめ可哀想だからやめてやれ。あいつガチで悩むから」
💚「あ、うん。ごめん」
💛「で、誰を阿部につけるかだよな」
💚「ええっ!? いいよぉ、ちゃんと休むからぁ」
💜「いーや、ダメ。絶対、休まないでしょ。家で電脳空間に行ってたってこっちは分かんないの。気になって仕事できなくなっちゃうよ。いいの?」
💚「その言い方、断りづらいー」
💜「でも選び放題だよ。阿部ちゃんは誰がいい? あ、めめはダメ」
🖤「えっ!?」
💛「阿部に甘くすんだろ……いや、阿部に甘くないヤツなんかいたっけ?」
💜「いないね」
🖤「じゃー、俺でもいいじゃないですか」
💜「なに、めめは阿部ちゃんといたいの?」
🖤「もちろん」
💜「即答だね。隠す気なくなってきたな」
💚「これ、めめを選ぶ流れだよね?」
💜「そこ聞いちゃうんだ」
💛「わかったわかった。明日はめめに頼むって。その代わり、ぜってー負けんなよ。マジで頼むかんな」
🖤「わかりました! じゃあ、俺、このまま阿部ちゃん送って行きますね」
一人でも帰れるのに、と拗ねている阿部を強制的に連れ出す事にした。あのままでは埒が明かなかったから。
渋々ながらも家路についたわけなのだが、目黒は阿部の家の方には向かっていない。
💚「あれ? めめ、どこ行くの?」
🖤「俺の家、先に寄ろうと思って」
💚「なんで?」
🖤「え? 泊まるから」
💚「……はあっ!?」
🖤「どうせ明日も一緒にいるわけだし、家に送ってくならそのまま居た方が効率的でしょ?」
💚「いや、まあ、効率はいいけど、えっ、そこ?」
🖤「別に一緒に寝ようとか思ってないから安心して。俺、どこでも寝れるし」
💚「んー? そういう話だっけ?」
🖤「ま、いいからいいから」
何だかいい感じに言いくるめられたような気がするけれど、ニコニコとしている目黒は話を聞いてくれそうもなく、仕方なしに目黒を家に泊める事になった。
次の日もしっかりと目黒に甘やかされつつ休日を満喫した阿部は、すっかり回復したのだった。
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