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天樹
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私はこの変な状況を作り出した現況であろう、ルカスに話を聞きに行くことにした。
「おや、主様・・・意外と落ち着いていらっしゃいますね?」
『ベリアンがすごく喜んでたから、まぁ良いのかなって思ったから・・・』
ルカスはほぼ永遠の命を得た私がもっと取り乱すと思っていたらしいが、私はベリアンの壊れっぷりを目の当たりにして冷静になっていた。
『あのさ、ルカス』
私は3600倍時間の流れが遅いこちらの世界について確認しておきたいことが合ったのだ。
『私があっちの世界に帰っている間も、こっちの世界は3600倍の時間が流れてる・・・って感じではないよね?』
私がさっき戻ったときは10分程度だったが、もしこちらの世界が3600倍の時間が流れているとするなら36000分=600時間=25日の時間が流れているはずであるが、ベリアンが心配していなかった辺りそうではないように感じていた。
「鋭いね、主様・・・
3600倍の時間がかかるのは主様が指輪をしている間だけだよ」
『そうなんだ・・・良かった・・・』
「?どうしてです?」
『だって、私があっちでアニメ見てる間に天使がきて全滅してたりする心配が無いんなら、私も安心してあっちの世界に帰れるから』
「ふふ・・・そうですね
ありがとうございます、主様」
ルカスは何故かお礼を言ってくれた。
『・・・なんで?』
「・・・人間の寿命以上に生きてしまう辛さは想像を絶するものです。
仲間の存在がどれほど心強いことか・・・
そして、それが主様という安心感は何物にも代えがたいほどのものなのです。
・・・長く生きている執事たちにとっては、尚更」
『・・・そう、なんだ・・・』
私はまだ20年ちょっとしか生きていないから分からないけれど、大事な人達が年を取って死んでしまったり、誰も自分のことを覚えていてくれなかったり・・・そういうことはきっと寂しくて堪らないのだろう。
『私は皆の役に立てるなら何でもいいよ。
元の世界じゃ、ニート・・・えっと、なんにもしてないし!』
「そうですか・・・」
ちょっと微妙な顔をされたが、私が皆の役に立ちたいという気持ちは喜んでくれたらしく、ルカスの表情は柔らかくなった。
「では、改めまして・・・
主様、これから末永くよろしくお願いします・・・天使が滅ぶ、その日まで」
『こちらこそ・・・すごくお世話になると思います』
私達は握手を交わし、ほんとうの意味での主になれたのだった。