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ーーー次の日ーーー



青「…………」

聞いて……みようかな……LAENなら…



ーーーLAENーーー


青)桃くん…橙くんの事、苦手なの?


ーーーーーーーーー



青「送っちゃたァ……嫌いって帰ってきたらどうしよう……」





ーーー雑貨屋さんーーー





店長「桃〜昨日はどうだった?」

桃「楽しかったですよ、これ1万円です。返します」

店長「いいって言ってんのに律儀だなぁ」

桃「……いつもお世話になってるのに…まだ何も返せてないので」

店長「お前が元気に楽しく生活してるだけで十分なんだけどな」

桃「……店長」

店長「ま、休憩時間だろ?行ってこい」

桃「はい」





ーーー休憩室ーーー


桃「……青から?」




ーーーLAENーーー


青)桃くん……橙くんの事、苦手なの?

桃)なんでそう思うの?

青)桃くんが橙くんの事睨んでるように見えたから……

桃)青、今日空いてる?

青)え?空いてるけど

桃)18時にバイト終わるから雑貨屋に来れる?

青)うん……

桃)じゃぁ、18時に



ーーーーーーーーー



桃「はぁ……バレてたか……」

気づかれないようにしてたのにな……










ーーー雑貨屋前ーーー



青「桃くん」

桃「ごめんな、急に」

青「ううん、大丈夫だけど……」

桃「とりあえずここじゃなんだから……カフェでも行くか?」

青「そうだね」




ーーーカフェーーー





青「…………」

桃「………………」

青「あの……」

桃「橙のことでしょ?」

青「あ、うん……失礼な事聞いちゃってごめんね」

桃「いいよ、別に」

青「…………うん」

桃「俺は……橙の事、大嫌いだよ」

青「え?な、なんで?」

桃「橙が幸せそうにしてるのが憎い、橙の笑顔が嫌い、それだけ」

青「……どうして、昔は仲良しだったじゃん」

桃「昔は昔だろ」

青「なにかあったの?」

桃「………………」

青「…話せない?」

桃「……可哀想とか思わない?」

青「え?」

桃「俺の話聞いて、可哀想とか、引かないでくれるならいいよ、話す」

青「……分かった」

桃「……俺が小さい頃に引っ越した理由、父さんと母さんが離婚したから」

青「うん」

桃「その後、母さんは働くのが嫌だったから貯金をずっと使って、無くなりそうになった頃にこっちに戻ってきた。それが小6ぐらいの時」

青「うん」

桃「貯金がなくなって、生活もできなくて、母さんは俺に働けって言ってきた。中学生になったけど働けないし、でもお金が無いと駄目だし、どうすればいいか分かんなくてとりあえずバイト募集してるところに行ったけど、当然雇って貰えなかった」

桃「母さんに身体を売れって言われた、だから売るようにした」

青「え?」

桃「最初は殴られるだけだった、夜にイラついてる人とかに話しかけてお金くれるなら殴っていいって……それで稼いだお金を全部母さんに渡してた」

青「……学校は?」

桃「行ってない、金がないから。」

青「…………」

桃「それから、その方法でずっと稼いで稼いで、そしたらおじさんがもっといい稼ぎ方を教えてあげるって言われて、もっと身体を売るようになった」

青「それって……」

桃「そう、抱かれた……でも良かったんだ、痛くないし、気持ちいいし、殴られるよりお金沢山貰えるし、俺なんか何もしなくても相手が勝手に俺を使って気持ちよくなって金を渡してくれる、なんだったら俺を愛してくれる人もいた。最高だろ?」

青「それはっ……」

桃「ずっとずっとそれで稼いで、俺の身体は壊れて、ある日道で倒れたらしい」

青「え?」

桃「でも今の店長が助けてくれた……」

青「雑貨屋さんの?」

桃「そう、こんな俺を雑貨屋さんで働かせてくれた、学校にも行ってない餓鬼なのに。」

青「…………」

桃「店長は、身体を売るのをやめろって言ったけど、辞めれなくて」

青「なんで……」

桃「母さんが求める金の量が多かったから。バイト週3じゃ、足りなかったし、給料って月一だろ?毎日渡せない、だから辞めなかった」

桃「愛も欲しかった……少しでもいい、なんでもいい、俺を愛してくれる人が欲しかった。だからずっと抱かれてた」

青「……そんなの」

桃「愛じゃないって言うんだろ?みんな言うよ。……でも俺には愛だと思った。これが愛なんだって」

青「っ…………」

桃「そのまま、バイトと身体売りして、中学3年の歳かな、身体売りが店長にバレて」

青「……」

桃「怒られた……なんで怒られるのかが分からなかった……金が必要だからやってるのに、バイトと同じようなものなのになんでって、愛も貰ってるから俺は満足してるって、そしたら殴られた」

青「え?」

桃「そんなものは愛じゃないって、店長の家に連れてかれた。店長に奥さんがいてさ、幸せそうに暮らしてた。こんな汚い俺が入っていい場所じゃないと思って出ていこうとしたんだけど、ご飯食べない?って言ってくれて……初めて人の手料理を食べた……」

桃「すごく美味しかった、暖かった……そこから店長達は俺の事をすごく気にかけてくれて、バイトも増やすからもう身体売るなって言ってくれて……身体売るのを辞めた……今も高校行かないで毎日バイト入ってる」

青「お母さんは……?」

桃「月一で大金を渡してるよ。働いた分全部」

青「全部!?桃くんは!?」

桃「あるよ……少しだけ……店長が母さんにバレないように分けて銀行に入れてくれてる」

青「そっか……」

桃「でもそれも母さんに奪われてるけどな」

青「え?」

桃「月の最後の方になると金が無くなった、出せって言ってくるから俺の貯金から出してんの」

青「っ……」

桃「こんなに苦しんできたのに……なんで幼馴染の橙はあんなに幸せそうなの?今でも苦しい……苦しくないか……慣れたわ……でもあいつの笑顔見た瞬間、あいつも不幸になればいいのにって思った……それから幸せそうにお前らと遊んでる姿見たら憎くなった……」

桃「なんで同じ人間なのに、昔は同じように楽しかったのに……こんなにも違うんだって……橙も不幸になればいい……苦しめばいい……俺と同じように……だから橙の事大嫌い」

青「……本当に嫌いなの?」

桃「は?」

青「なんで桃くん……そんなに悲しそうな顔をするの?嫌いになろうとしてるんじゃないの?」

桃「違う、大嫌いだっ!!!あんなやつ、俺に幸せだった?って聞いてきた時は殴ろうと思った……何も知らない癖にっ……本当にうざいっ……」

青「……桃くん」

桃「青……手伝ってよ……あいつを不幸にするために」

青「え?」

桃「俺はあいつを不幸にする……歪んだ顔が見たい……」

青「そんなのできないよ……」

桃「……じゃぁいいや、俺一人でやる……お前らを巻き込んででも」

青「っ!!!」

桃「止めるなよ…」

青「なんで、友達なのに……仲良くなったのに」

桃「……友達?そんなの俺は最初から思ってない、人生に必要なのは金だけ、友情とか馬鹿馬鹿しい、金さえあればいいんだよ」

青「そんなの違う!!」

桃「お前は金があるからそんな事言えんだよ!!俺は無いからっ!!毎日毎日、朝から夜までバイトして、高校だって行けないし、ご飯だってない、働いた分の金は全部母さんに行く……俺には…何も無いんだよ……」

青「あるよ……橙くんがいる、僕達だっているよ」

桃「だからいらねぇって言ってんだろ、前に遊んだだけで、お金無駄遣いしたし、店長にまて迷惑かけたっ……」

青「店長さんもいるじゃん」

桃「………」

青「でも楽しかったでしょ?遊んだ時」

桃「楽しくねぇよ、あんなの……お前らの普通はこんなに明るいんだなって、俺は汚くて…こんなに暗い人生なのに……違いを当て付けられて楽しくなるわけねぇだろ」

青「っ………分かったよ……協力するよ」

桃「え?」

青「橙くん、不幸にしたいんでしょ?協力する」

桃「……なんで」

青「桃くんがそれで、少しでも幸せになるなら協力するよ……ただし赤くん達は巻き込まないで」

桃「……分かった」

青「僕はどうすればいいの?」

桃「…………」

青「桃くん?」

桃「………………」

青「まさか考えてないの?」

桃「………わりぃかよ」

青「えぇ!?」

桃「これから考えんの!!!」

青「えぇ…………」

これからどうなるんだろ……

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