何を間違えたのだろうか
私達はセフレではなく恋人で、
でもそれなら雨の中一人で家の前に居る事に説明がつかなくて
でも本当に彼の事を深く愛していて、?
恐れている事が起きてしまった
私だけが彼を愛しているのか?
なら何故彼はあんなに傷ついていたのか?
分からない
ただ私が悪かったのだけが分かっていた
今思えばだいぶ見ないふりを続けてきた
睡眠剤の空き瓶も
酷くしてと強請ったあの日の違和感も
どんどん二人の愛がずれていったのも
ワースの、名前を呼んだのは、いつが最後だろう
手を繋いだのは?
食事をしたのは?
笑いあえたのは?
行為は定期的にしていた
その時私はどれだけワースに愛を伝えられただろう
本当にセフレじゃないと言い切れるか?
繋がっている事に満たされて
ワースの幸せを考えたか?
いつもワースが嬉しそうじゃない、見捨てられたのか、って
風呂場で泣いてるのに何もできていないのは、
他でもない、私だろう?
「見せる顔もないな………」
自虐的に笑った
距離を置くべきじゃなかった
あの時抱き締めるべきだった
どうしたら仲直り出来る?
セフレから恋人に戻れる?
何か、話をしなければ、
でも、ぞんざいな嘘は言えない
手放されるのが怖い、依存されたい
こんな事を言えば嫌われる
それだけは避けたい
「おい」
「ぁ………」
「テメエまで濡れてんじゃねーか、入れ」
「っワース、」
「!」
「ごめ、なさ、ごめんなさい………っ
セフレとか、そういう風に思わせるつもりじゃなくて、っ」
「………良いから、入れ」
嫌われた、
面倒な奴だと思われた、
ワースにとって私はもう、
「別に怒ってねえよ」
ワースはまっすぐ私を見る
「兄さんはどうなりてえの?」
「………言っても、引きませんか」
「引かない」
「嫌いになりませんか………?」
「ならない」
「………嫌いに、ならないで」
水のように溢れ出したらとまらなかった
「愛して、一人にしないで、依存して、私だけを考えて、」
「………ははっ
何だよそれ」
「っ変でしょう、重いでしょう………?」
「全然
俺の事好き過ぎじゃん」
「ワースが居ないと、もう、」
「人間下手くそかよ」
そう微笑むといつの間にか自分の背を越した弟は私の頭を撫でた
やっぱり、ワースなら私をわかってくれる、
ワースしか要らない、
私の全てを飲み干してくれる
「抱き締めて」
「ハイハイ
ほら、おいで」
「ぅぅ………」
温かい、久しぶりの抱擁
あ、ワースまで濡れ………
「着替えてないんですか」
「あー。テメエが入ってくるの待ってた」
「え」
「そしたら雨の中座り込んでるし………」
「………好きです」
「俺も好き」
心がぎゅっとした
やっと満たされたような、そんな感覚
「まず風呂入るか」
相変わらずの下手文章やなあ………
コメント
2件
葛藤の描写、同文字数で末尾が「?」になっているところなどめちゃくちゃ好みです!!!