分かっていた
最初から分かっていたんだ
昔から厄介事に巻き込まれやすい体質なのは身をもって体感していたはずなのに
やはり、カウンターに座る悩める女性をそっとしていくのを無視できなかった
全く、この紳士的と言えるのか怪しい性格は誰譲りなのだろうか
俺を置いて逃げた母親?
女性を食い物にする最低な父親?
どちらにもなりたくないと願っていても、最近似つつあるのはやはり実の親子なのだろう。
みんなは、分かるだろうか
まだまだ、純情な心を持ち、そんなのに感化されない子もいるだろうし
自分を偽りはたまた感情をも偽ってしまう偽物の大人もいるだろう
そんな子達さえも2度見をするような美人が偶然目の前に現れたら
深夜2時
静まりかえったコンビニの店内
恐らくバックヤードではもう1人のバイトがスマホゲームでもしているだろう
こんな、時間にも都心である東京の新宿ではお客も来るはずだろうが珍しく今夜はひとりだけの女性がカウンターにいるだけだった
外では今、厳しく規制されているであろうキャッチ共も寒いであろう短いホットパンツを来ているちょろそうな女だけに声を必死にかけている
君たちも考え事をしながらぼおっと外の世界を胃見つめたらどうだろうか
今までは見えてこなかった世界が見えてくるかもしれないな
ひとり何も無い空間に思いに浸っている時ほどよく客が来るものだ
店側としては少しでも客は抱えたいだろうが、バイト側からしたらたまったもんじゃない
特にカタギでは無い人はもっともだ
入ってきたのは自分より10cmは高いだろうか、180cm近い大柄な男が入ってきた
服装はヨレヨレのシャツにダメージがさすがに入りすぎているダメージジーンズ
さすがにこの時代はもう、ダメージジーンズなんて流行らんだろ
髪はスキンヘッドだった
スキンヘッドは少し辺りを見回したのかと思ったらカウンター席を見た途端に迷わずにズカズカと歩いていった
今カウンターに座っているのは綺麗な女の人のみ
女性の方は気付いていないがスキンヘッドの顔はやけに殺気立っていた
なにか女性に因縁でもあるのだろうか親殺しの仇なみに顔を強ばらせたスキンヘッドと女性に興味が湧いてきた
歩く音に気づいたのであろう女性はおもむろに後ろを向いた
さすれば面白いぐらいに顔が真っ青になり、引きつった笑顔を差し出した
会話が聞こえなかったが、次々と顔が変わる女性とスキンヘッドは実に面白かった
話が終わったかと思うとスキンヘッドは立ち上がり、迷わず店内から去っていった
女性の方はどうかと言うとパソコンを取り出すと何かを打ち込んでいた
その姿が実に気になってしまった
最悪体調が悪そうだったから声をかけたということにし話しかけてみようか
そんな、事を考えながら俺、、、
は、できるだけ優しい声で話しかけた
黒山悠佑
ただの凡人フリーター。コンビニだけでなく沢山のバイトをしているし、してきた。
美人の女性
笑顔がどこか引きつっている。スキンヘッドに話しかけてから顔色が悪い。いつもビクビクしている
スキンヘッドの、男性
顔が非常に恐ろしい。180cm近い大柄な男。女性となにか関係があるらしい。
他のirisメンバー
まだ、出てこない🤩(次出ます。
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