お嬢様で書いてもこれはBLなのかと悩んで結局アイデアだけで放ってしまっています。
⚠︎これはwrwrd様の名前をお借りした二次創作です。ご本人様とは一切関係ございません。
⚠︎BLです。苦手な人はブラウザバック。閲覧は自己責任でお願いします!
先輩後輩
…
「あの電車…各駅停車のくせして事故りやがってよォ〜!」
「全くですわ。いっちゃん安全そうなくせして窓にヒビとかありえんすよね」
二人して口々に電車に文句を言いながら家までの道のりを歩く。
電車で3駅ほどの微妙に遠い距離。
なんでも突然電車の窓に石が当たったらしく、安全のためにしばらく遅延するというのだ。
それくらい気にせず運行せえや。
だんだんと外は薄暗くなっていって、夕陽に照らされてコネシマの金髪がきらきらと光った。
「お、なあショッピぃ!サッカーできる?」
「え、なんすか突然…。真面目にやった事無いっすけど……」
唐突に方向転換して小走りで進んだ先には小さな公園があった。
小さな広場に鉄棒と広場とサッカーゴール。それから、少し汚れたサッカーボール。
純粋な目でこちらを見つめ、「一緒にやろう」と態度で言ってくる。
勘弁してくれ。おれはこの人に弱いんだ。
「…はぁ、ちょっとだけですよ」
「ええんか!」
とん、と軽く靴の側面でコネシマがボールを蹴れば、綺麗な軌道を描いて飛んできた。
真似して蹴ってみたが、思った方向には飛ばなかった。
「難しいっすね」
慣れるまでは一瞬やで、なんて言葉を何の根拠もなしに信じてしまった自分も悪いが、後にこの言葉をおおいに恨む事になるなんて、この時は考えもしなかった。
「ショッピ、ちょっとだけ勝負せんか?」
ドッ、と固い音がして自分の足元からボールが盗られる。
少しよろめきつつも必死にその背中を追いかけて、ボールを奪い返そうとする。
コネシマにかけられた勝負。俺がゴールするか、コネシマのボールを奪えたら、俺の勝ち。
勝った暁には今度飯を奢ってくれるらしい。
そんなにムキになるほどの賞品ではないが、負けの条件が気に食わない。
俺の負けの条件はただひとつ、「降参したら負け」。
そう言われてしまうとやはり闘争心に火がついてしまって、かれこれ15分ほどやり続けている。
走りすぎて、足攣りそう。
肺にも全然酸素が回ってこなくて、脳みそにどくどくと血液が通ってる感覚がよく伝わる。
なんだか視界もピントが合わなくなってきて、本当にただの根性だけで走り続けていた。
「あ、」
「え、」
切り替えが間に合わなかった右足に左足が引っかかった。
体はもう前のめりになってるのに勢いはそのままで、言葉通り転倒は目前だった。
世界がスローに見える。
長い影を落としているゴール。
目の前を転がるボール。
自分に駆け寄るコネシマ…え?
頭にくる衝撃に備えて目を固く瞑る。が、ぴたりと自分の落ちる速度は止まって、代わりに脇を抱えられている感覚。
目を開けてみれば、コネシマが目の前にいて、離された手はコネシマのものだとわかった。
「………いやおれは猫ですか」
「お礼の前にそれかい!」
ぜえぜえと必死に息を整えていれば横から唸り声が。
見てみるとコネシマが少し面目なさそうな顔をしていて、「無理させたか…?」だなんて柄にもない事を言う。
「ふは、」
「あ⁈何笑っとんねんっ‼︎」
「ふ、いや、ふふ、面白かったですよ」
手を握ると、コネシマの手は汗で逆に冷えてて少し湿っている。自分のではまだ熱を持っていて、体力のなさがよくわかった。
「はー…、じゃあ次はゲーセン行きましょう」
「え」
「おれの好きなもんもやってみてくださいよ」
コネシマは一瞬驚いたように目を見開いたと思えば次には目を細めて笑う。
その隙間からは空色の瞳が夕陽で輝いていて、晴れた空のように見えた。
…
ネタがないよ…
もういっつも無い頭捻ってネタ絞り出してる。
コメント
1件
はー尊い、やばい、これのゲーセン版も見てみたいです、、