俺がめめと出会った時、めめには好きな人がいた。
優しくしていたら、相談を受けて知った。ずっと片思いをしているんだと。
相談にのって、周りの目もあるから慎重に動くように、でも応援してるよと伝えた。
加入したてで不安も大きい時期、せめてプライベートくらいは充実していてほしかった。
そんな俺の願いをよそに、めめは時々、浮かない顔をしていた。
その顔を見ると心配になって、色々と世話を焼く。
🖤「阿部ちゃん、心配かけてごめんね?」
💚「そんな事…めめの悲しい顔が見たくなくて勝手にしてるだけだから」
🖤「嬉しい、いつもありがとう」
いつからか、プライベートの充実よりもめめに笑っていて欲しいという自分の願いに目的はすり替わっていった。
めめの笑顔に心が躍り、もっと見ていたい、この人が幸せであって欲しいと思っていた。
そして恋の行方を思い出しては、めめの幸せに自分がいないんだと気付いて1人で落ち込んだ。
ある日の楽屋。
待ち時間が長くて、勉強の手を止めて静かだなと振り返ったらみんな寝ていた。
ソファで眠るめめの傍に行く。
熟睡していて規則正しい呼吸が聞こえる。
寝顔を眺めて、急に『あぁ、俺めめが好きなんだ』と自覚した。
その瞬間、心の中で風船が弾けたような衝撃を受けた。
めめには意中の人がいて、俺は彼にとって親身になって応援してくれる人に過ぎない。
それでも、綺麗な寝顔も脱力した身体も全て手に入れたいと思った自分の気持ちにも嘘はつけなかった。
心臓の音が外に聞こえるんじゃないかと心配になるほど鳴っている中、俺はそっとめめの髪にキスをした。
そして、自分だけの秘密にした。
コメント
6件
良すぎるんだよなあ。 やっぱりめめあべだとスラスラ書けますか?
目が覚めたらみちるさんの新作がある幸せ💙めめ、あべ、どうなる???👀