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ロヴィ菊もさぁ…ロヴィの口調が掴めない
自分が手を切ったので思いついたネタです
祖国様はこんなことしない!!と思った方はお早めにお戻りください。
無理矢理感すごいけど許して欲しいです
みんみんと蝉の音が少なくなってきた秋のこの頃。
といってもまだまだ日中は暑く、外を出るのも億劫になってしまうが。
そんな日だった。
特にすることもなく、ぽちくんやたまさんと戯れていたころ、チャイムがなった。
誰だろう、と疑問に思いながら戸を開けると、そこには珍しいお客様が立っていた。
「ロヴィーノくん!珍しいですね、お一人で?」
「あ、ああ、フェリシアーノが、[後で俺も行くけど兄ちゃん先菊の家行って来なよ〜]って」
「ふ、ふふっ。フェリシアーノくんらしいです。」
「どうぞ、お上がりください」
「邪魔する」
そう言ってロヴィーノくんはいつもの居間へと歩いて行く。
フェリシアーノくんとルートヴィッヒさんと約束していたのは本当だ。だが、ロヴィーノくんがここまで早くくるとは思わなかった。
まぁ、嬉しいのでいいのですが。
台所でお茶を入れ、ロヴィーノくんのいる居間へと歩いていく。
「どうぞ」
「Grazei」
どうやらぽちくんと戯れているそうだ。私はそんな様子をお茶を啜りながら微笑ましく見る。
イケメンとかわいい動物との絡みなんて…最高ですね。
そんなことを考えていると、突然ロヴィーノくんがなにか思いついたように声を発した。
「…あ」
「どうされました?」
「バカ弟に頼まれた書類があってよ、ほんとーはやりたくねーけど、ここでやってもいいか?」
途中で本音も挟まれているが気のせいだろう。あのバカ弟…とついでに悪態をつく。
「ええ、もちろんですよ。…それにしても、珍しいですね。ロヴィーノくんが仕事をやるなんて」
「ちぎ、やるときはやんだよ」
ふいっと目線を逸らし、書類を机の上に広げ、仕事を始める。
そんなロヴィーノくんをバレない程度に見つめる。彼の顔はやはりとても顔が良く、耐性のなかった頃の私はいつもドキドキしぱなしだった。
最近はたまにドキドキする程度になってきて、まぁ…慣れたのでしょう。
そんなことを考えながらいると、突然声を上げた。
「いっ…」
その声の主はロヴィーノくんからだった。
「ロヴィーノくん?大丈夫ですか?」
「ん、紙で指切っちまっただけだこのやろー、心配すんな」
そういう彼の指を見ると、たしかに切ったのであろう、血が滲み出ていた。
それを見た私は、昔聞いたことを思い出した。
「こういうのは唾つけとければ治りますよ」
そう言いながらも救急箱を探す手をやめない。
「ふーん…」
その言葉を聞いたロヴィーノくんの顔は見ていなかったが、多分ニヤニヤとしていただろう。え?なんでわかるのかって?声色です。
さっき言ったことを後悔した。ついつい昔のの癖で…
「なぁ」
「は、はい」
「こういうの…唾つけときゃ治るんだろ?」
「は、はは……昔の、ね?」
「てことは、治してくれるんだろ?」
ニヤッと笑いながら、未だ血が流れている指をこちらに向けてくる。
これは…舐めろっていうフラグですか??
え、いやですよ私。は、恥ずかしい。
「あ、あのー…え?」
「ん?俺、書類してーから早く治してーんだよ」
な?菊。とついでに付け足す。
今私の顔はとても真っ赤になっているだろう。
「ええい、私も日本男児!やるときはやります!」
「Grazie」
ずい、と出されたロヴィーノくんの指をおずおずと口にする。
あああ恥ずかしい!!なんであんなこと言ったのでしょう……
静かな和室の空間にくちゅ、ちゅ、などの恥ずかしい音が私の鼓膜を震わす。
こ、これなんていう拷問ですか……
突然ロヴィーノくんの様子が気になり、ちら、と上を見てみると目を細め、顔を赤らめながらニヤリと笑っているロヴィーノくんの顔が見えた。
その顔に一気にぼふっと顔が赤くなった。
すると、そんな私の変化に気づいたのだろう、私の口に入れていた指をゆっくりと抜いた。
「んっ…ロ、ヴィーノ、くん?」
「なぁ、菊…バカ弟が来るのはまだ先なんだよ。」
「へっ、…」
「この意味、お前ならわかるよな?」
……そこからは言わずもがなです。
「Ciao!菊〜!」
いつもと同じようにハグをしてくるフェリシアーノくん。
「遅くなってすまない。菊」
「ふふ、大丈夫ですよ」
すると、ハグをしていたフェリシアーノくんが私の耳元にこう言った。
「ね、兄ちゃんと仲良くできた?」
仲良く(意味深)
その言葉にばっとフェリシアーノくんを押し退け、顔を真っ赤にして口を震わす。
「な、なっな仲良くって…!」
「ふふっ」
すると、後ろからロヴィーノくんが歩いて来て、私をギュッと抱きしめながら頬にそっとキスをした。
「ああ。今日だけは感謝するぜ、バカ弟」
「ろ、ロヴィーノくん!」
「…仲が良さそうでよかった」
「ねー」