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ある少女の出来事であった_
『いおり死ね!』『クズ』『社会のゴミ!』
『消えろ!』『カス!』
机に書かれた文字をただ見つめるだけの少女。
橋本伊央莉_
彼女は高校2年生。髪型はセミロング。両親に捨てられてから,姉と二人きりで過ごしている。
伊央莉は,中学生時代から虐めを受けていたので,慣れている。
伊央莉は,その机を見ながら立ち尽くしていると_
「あんたの机,綺麗にしてあげたよ~。!」
彼女は笑いながら,伊央莉に向かい言った。
彼女の名前は,須江崎道香_
長いロングヘアの後ろにリボンを付けているのが特徴的だ。
彼女は見た感じはおっとり系女子という感じだが,中身はそれとは逆だ。
道香はリーダー格で,成績は毎年トップに輝いている。
そんな道香だが,中学生時代に虐めをして楽しいと言う心に芽生えが生えてしまい,高校時代から変わってしまった。
道香を取り囲む仲間達は
『道香やっさし~笑。』『伊央莉,道香に感謝した方がいいよ~笑。』
と,伊央莉に聞こえるように言った。
皆でクスクスと伊央莉を笑っていると_
「いい,自分でやるから。」
と笑っている者に水を差すように言った。
皆が一斉に伊央莉の方を向いた時_
「あんたの上履きさ!トイレに入れといたから!笑。」
と,道香は笑いながら言った。
また皆が笑い始めた。が,_
「そういうの要らない。」
とまた水を差すような言葉を言ってから、彼女は教室から出て行った。_
伊央莉が教室に出て行ったのを確認してから,道香を取り囲む者達が言った。
『何あれ。感じ悪~。』
『せっかく道香が入れといてくれたのに。』
『道香って,あんなことされても気にしないの?』
など,伊央莉の悪口を口々に言うのが聞こえてくる。
キーンコーンカーンコーン_
と,自習の時間が終わりの鐘が鳴ると,皆席にガタガタと着く。
伊央莉を除いて_
「はい。歴史の授業を始めます。」
道香と仲間達は,伊央莉が怒られるのを今か今かと待っていた。
歴史の担当の先生は,ものすごくルールに厳しく,1分でも授業に遅れると説教し始める。
その頃トイレでは_
「上履き水浸し…。」
と,独り言を呟いた。
伊央莉は,自分がポケットに入れてるハンカチで上履きを拭く。
少しマシになったが,まだ乾いて無さそうだ。
でも,伊央莉はそれを履いて教室に向かった。
「ここは,こういう人が居るんですよー。」
先生がそう言って,皆がノートに書き込んでいる最中_
「遅れました。」
と,伊央莉がドアを開け,そう言う。
「伊央莉!?お前何分過ぎてると思ってるんだ!?」
と,伊央莉は先生からの怒声を浴びる。
「…すみません。」
伊央莉は少しの沈黙の後,謝罪した。
「後で多目的に来なさい。」
「はい…。」
道香達は押し殺した声で笑っていた。
怒られてる伊央莉を_