さくらのきれいな女の子

それから1ヶ月半が過ぎた7月中頃。

私は、明日から夏休みを迎える賑やかな学校の中にいた。

今日もさくらを眺める。そして澪が話しかけてくる。そういえば誘ってなかったよね、なんて言って澪の友達が4人ほど入っているグループラインに誘われる。

私のスマホにいつメン(6)というグループラインが追加される。

澪の他のメンバーは、分からない。

だが話に乗っていればいいだろう。

あれ以来、澪の前ではさくらのことに触れないようにしている。またさくらの悪口を言われたらたまったものじゃない。

高校生活の中で貴重な3時間授業はあっという間に終わり、放課後になる。

私はいつも通りすぐに教室を出る。その際澪に遊ぶ日はラインで決める、と言うことを伝えられる。

私はいつでも空いているのだが。

今日は澪も一緒に帰ろうとは誘ってこない。他に帰る人がいる日は、1人で帰れて助かる。

いつもの道を通り、いつも通り帰る。

いつも通り。